手を突く[語句情報] » 手を突く

「手を突く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手を突くの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
うな※拍子を踏みながら、クルクル独楽みたいに旋廻を始めたが、卓子の端にバッタリ両手を突くと、下った髪毛を蓮葉に後の方へ跳ね上げて云った。「でも、鐘鳴器室の真相と....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
お出でなさい」 と無理に引摺り込んだから仕方なしにひょろ/\蹌けながら上り口へ手を突くと、臀を持って押しますから、厭々上って来ると、柳田典藏は嬉しいが満ちては....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
それゆえ身不肖ながら主人たる手前が成代ってお詫をいたすので、幾重にも此の通り……手を突く」 甲「手を突いたって不礼を働いた家来を此方へ申し受けよう、然うして此方....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
の中へ落ちました。穴は雪の為に入口を塞がれて居りますから、表からは見えませぬが、手を突くはずみに、土の盛ってある処を突破り、其の儘穴の中へころ/\/\。熊の棲む....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
久振で丁度六年振で、何時でも同じ様だねえ、兼ちゃん此の通りで本当にお辞儀したくも手を突く事が出来ない、粉だらけで、何うせ仕様が無いから何んな者でも堅くさえあれば....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
た。 「雪が降ると手前《てめえ》も機嫌がいいな」 ムクは米友の前に膝を折って両手を突くようにして、米友の面をながめました。 「今、飯を食わせてやるから待ってい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
突き出して米友の槍の出端《でばな》を抑えるようにして、 「君のその槍は、拙者の小手を突くつもりだろう」 といいました。これには米友がピリリと来て、 「エ?」 ....
坑夫」より 著者:夏目漱石
しろ》へ手を突いた。ところがこの所作《しょさ》がはなはだ不味《まず》かったので、手を突くと同時に、尻もべったり突いてしまった。ぴちゃりと云った。アテシコを伝わっ....
稲生播磨守」より 著者:林不忘
きませんでした。粗忽のほどは、御前よしなにお取りなしを。 ぱちんと鞘へ返して、手を突く。 播磨 なんだ。構わぬ。抜け抜け。余も見たい。(矢沢へ)爺い! 余....
丹下左膳」より 著者:林不忘
子のそとで申せっ! なんだ」 玄心斎の大声に、一同べたべたと一間のたたみ廊下に手を突くけはいがして、 「こけ猿が紛失いたしました」 室内の玄心斎、障子を背に....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
の妻を、一夜貸せという――。(ぴたりと札木合《ジャムカ》の前に坐って、男らしく両手を突く)札木合《ジャムカ》っ! 悪かった! 許してくれ! おれは昨夜、月の洩る....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
。彼女はやがて、懐紙を押してあった金の鈴を、リーンとかすかに鳴らした。 侍女が手を突く、 「お湯が引きたいゆえ、支度を――」 「は?」 若い、やさしげな娘は....