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「手巻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手巻の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
犯人」より 著者:太宰治
ずかり致します。」 「ついでに、たばこもね。」 「たばこは?」 「軽いのがいい。手巻きは、ごめんだよ。」 スズメが部屋から出て行ったとたんに、停電。まっくら闇....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
ら、電車を待つ行列の中にまぎれ込んでいるはずだ。ひとりぽつりと行列からはなれて、手巻きの、三分の一以上葉が抜けたような煙草を吸ったりしないはずだ。 その男――....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
倍もの大きさのように思われる、より以上に、その小さな沈錘を重くした。そして、その手巻きウインチは、きわめて小さくできていたために、ワイアを、一回転に、きわめて小....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
、党員かしら。――信吉は鞣前垂にきいた。 「お前、党員かい?」 「そうじゃない」手巻きタバコをくわえ、それにマッチをつけながら、 「党員の方がよかったか? ハッ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
とする時、精魅現われて糸の毬《まり》を与え、最も高い山頂に上ってこの毬を下し、小手巻きの延《の》び行く方へ随い行けと教え、その通りにして一城下に達するに、王子失....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
が、長火鉢の帳場奥から、寝乱れながら、艶々とした円髷で、脛も白やかに起きてよ、達手巻ばかり、引掛けた羽織の裏にも起居の膝にも、浅黄縮緬がちらちらしているんだ。」....
不良少年とキリスト」より 著者:坂口安吾
価なるタバコをとりだし、貧乏するとゼイタクになる、タンマリお金があると、二十円の手巻きを買う、と呟きつゝ、余に一個くれたり。 「太宰が死にましたね。死んだから、....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
て来て、脇差のあたまへ徳利を提げていたが、余程酒の好きなお侍で、跡から機織女が緒手巻を持って出て来たところが、其の娘子を侍が脇差で突ッ通すと、女が振髪打って眼睛....
オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
ヴィス君。」そういいながら、彼は門のほうへむかう途中で、先のほうだけすってすてた手巻煙草をみせた。 「どうしてそれが面白いの? どんなことがそれで分る?」私はき....