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手弁当
「手弁当〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手弁当の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
れたことがあって以来、山谷という四十男を雇って集金に廻らせていたが、むろん山谷は
手弁当で、安二郎のところで昼食すら出すことはなかった。山谷は破戒僧面をして、ひと....
「わが町」より 著者:織田作之助
しても、たしかに日の丸湯の給料はやすかった。 ナミオ商会では、見習期間の給料が
手弁当の二十五円で、二月経つと三十円であった。なお、年二回の昇給のほかに賞与もあ....
「築地河岸」より 著者:宮本百合子
鶴子を入れるとき、常任幹事は半分本気で、 「文化学院あたりの卒業生かなんかなら、
手弁当でもいいっていうのが相当いるんだろう。一つそういうのをめっける位の手腕があ....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
して取るべしと云うのだ。アトは宜しくお願いしますというので弦を離れた矢のように、
手弁当でビュービューと満洲へ飛んで行く。到る処に根を下し、羽根を拡げて、日本内地....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
すると、その人たちの生活の助けにもなる……と道益先生がこういって、それから自分も
手弁当で、蓑笠《みのかさ》をつけて、数人の男をつれて山の中へ入り込んで、一草を見....
「雨」より 著者:織田作之助
ってから山谷という破戒僧面をした四十男を雇って集金に廻らしていたが、むろん山谷は
手弁当で、安二郎のところで昼食すら出されたことはなかった。 ある日、山谷は豹一....
「中庸」より 著者:坂口安吾
ているか。私の出張費を調べなさい。就任以来七年間、私は出張手当も辞退しています。
手弁当です。毒消し売りの泊るはたごに泊りこんで、諸々方々を拝み倒して、あれだけの....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ちゃらかして、九州諸方の隠れ切支丹を嗅ぎ当てては、信教復活の遊説に、頼まれもせず
手弁当で巡回して歩くような、悪く云えば宗教タンデキ家的な世話好きが続々現れたよう....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
さるな。拙者、これが道楽で、貴殿のような御仁が、人相をやって下さるとなれば、拙者
手弁当で出かける」 と、たいへんな、ハリキリ方である。それで、越前も仕方なく、....
「わが町」より 著者:織田作之助
君枝の腑に落ちていたのだった。 ところが、電話機消毒商会では、見習期間の給料が
手弁当の二十五円で、二月経つと三十円であった。なお、年二回の昇給のほかに賞与もあ....