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手押
「手押〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手押の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
ちを遠ざけ、番頭はぱちぱち算盤を弾いて、何か取引を開始し、押問答の末、冬物全部が
手押車に積まれ、二人の小僧によって搬ばれ、夏物と入れ替わりになるのだった。お神は....
「火事教育」より 著者:寺田寅彦
ーン。次は消防作業でポンプはほとばしり消防夫は屋根に上がる。おかしいのはポンプが
手押しの小さなものである。次は二人の消防夫が屋根から墜落。勇敢なクジマ、今までに....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
1 魔都上海に、夏が来た。 だが、金博士は、汗もかかないで、しきりに大きな
手押式の起電機を廻している。室内の寒暖計は、今ちょうど十三度を指している。ばかに....
「雷」より 著者:海野十三
スポリと被ってバラバラと駈けだしてゆくのが、真青な電光のうちにアリアリと見えた。
手押|喞筒の車が、いまにも路の真中に引くりかえりそうに激しく動揺しながら、勢いよ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
田水兵は、いきなり背の高い患者運搬車にのせられたので面喰った。二人の看護婦がその
手押車について、甲板へと出た。それからエレベーターによって、何階か下に下っていっ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
げにござります。 爺どのは、どっこいしょ、と横木に肩を入れ直いて、てんぼうの片
手押しは、胸が力でござります。人通りが少いで、露にひろがりました浜昼顔の、ちらち....
「辞典」より 著者:戸坂潤
Gensfleisch Gutenberg, 1394(-99)-1468)の
手押機械を用いた四六版数頁の週刊新聞紙に過ぎなかったが、十九世紀の中葉までに資本....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
堂。ABC――炭酸瓦斯麺麭会社――。あめりかの観光客。古着売買のゆだや人とかれの
手押車。屋根に荷物置きの小欄干のついた箱みたいなタキシ。「|すっかり盲ら」とか「....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
し国王は、もし万一またほかの船が現れたら、すぐ海岸へ引っ張って来て、船長や乗客を
手押車に乗せてつれて来るようにと、言い渡されていました。 国王は、私に私と同じ....
「病院風景」より 著者:寺田寅彦
る工夫と見える。流しの鉛管をつまらせる事は日本人の特長であるらしい。 看護婦が
手押車に手術器械薬品をのせたのを押して行く。西日が窓越しに看護婦の白衣と車の上の....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
うか、」と彼は言った。「じゃあ己にゃ持って来いの泊り場所だ。おいおい、お前、」と
手押車を押して来た男に呼びかけて、「ここへ車をつけて己の箱をおろしてくんねえ。己....
「雪の宿り」より 著者:神西清
へ西への手車小車に埋めつくされ、足の踏んどころもない有様。中にはいたいけな童児が
手押車を押し悩んでいるのもございます。わたくしも、その絡繹たる車の流れをかいくぐ....
「城」より 著者:カフカフランツ
がわたしたちの家に越してきて、わたしたちにはこの小屋があてがわれたのです。一台の
手押車を使って、わたしたちは家財道具を二、三回で運んできました。バルナバスとわた....
「審判」より 著者:カフカフランツ
品物を窓に向って差出している果物屋がいたが、その男もKもついうっかりして、それの
手押車でKは危うく押し倒されるところだった。ちょうどそのとき、もっと豊かな住居街....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
くことをしてよか気になるもんじゃなか。もう子供じゃなかけん……、と」 裏門には
手押しポンプ隊がたむろしていた。すべては、焼夷弾と爆弾とに対してはまずまず大丈夫....