手掌[語句情報] » 手掌

「手掌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手掌の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
船医の立場」より 著者:菊池寛
ポウワタン船まで漕いで行った。沖へ出れば出るほど波が荒くなった。寅二郎も重輔も、手掌《てのひら》に水泡《まめ》がいくつもできた。が、舟は容易に彼らの思う通りにな....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
る瀟洒たる姿であった。 兄は首にかけている箱から二匹の黒と青との蛇を取出して、手掌の上に乗せると、弟は一種の小さい笛を吹く。兄は何か歌いながら、その蛇を踊らせ....
戦場」より 著者:夢野久作
逸語で質問しはじめた。 「この傷はドウ思うね……クラデル君……」 「……ハ……右手掌、貫通銃創であります」 「普通の貫通銃創と違ったところはないかね」 「銃創の....
」より 著者:森鴎外
大きくなるに連れて構わなくなる。石田は雛を畳の上に持って来て米を遣る。段々馴れて手掌に載せた米を啄むようになる。又少し日が立って、石田が役所から帰って机の前に据....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
と、お岩の左頬に何ものか、映らなくてはなりますまい。尖った、十一本の刺を持った、手掌形をしたものと云えば、それはいったい何でしょうかな」 そう云って、いちいち....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
えた。足の割には手が長く、指は矢はり五本であるが、爪は鉄よりも硬く且尖っていた。手掌の皮が非常に厚く硬いのを見ると、或場合には足の働きもして、四つ這いに歩くらし....