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手速
「手速〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手速の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
さすがにおきたは、驚いて手を放した。 「飛んだことをしてしまいました。――」
手速く、帯の間から取出したふところ紙は、血のにじんだ歌麿の手首に絡みついていた。....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
は相客たちは少しも彼の手助けをしなかった。彼等は自分の懐中時計や財布を長靴の中へ
手速く隠し込んでしまって、その時はすっかり眠っている風をしていたのだ。それは、特....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
《ま》つの状に象《かたど》り、またカワセミと称えたは路傍に待ちいて客人を捉うるの
手速きに拠ったのだ。それから昔尖塔の頂上に板を雄鶏に造って立て、僧徒にこの板が風....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ブリキを温めてちょいと振って直ぐに抜くのだが長く温めると中の物が融ける。熱い湯で
手速くしなければならん」と一々講釈の長きに時間かかりて食事は容易に済みそうもなし....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
最後に餅の真中《まんなか》へ残りの砂糖を入れて四方から餅で包んでそれを搗き抜く。
手速くしないと冷めては搗けない。砂糖の分量は糯米二升に百四、五十|匁《もんめ》だ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
て来て流れ出しますから素人に出来ません。黒人《くろうと》でも夏は石の展し板の上で
手速く拵えないとよく出来ません。このお菓子はバターやメリケン粉へ温度を持たせない....