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「手遊び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手遊びの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、カンカラというような音がするので、俗にカンカラ太鼓とも云った。もとより子供の手遊びに過ぎないもので、普通の太鼓よりも遙かに値が廉《やす》いので流行り出したの....
三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
を叩いてみて 「紙?」 と、見上げた。 「紙らしく見受けますな」 「はははは、手遊びの――これは、嚇《おど》かしで、昔の楠公の――」 「めっそうな、お武家様。....
名娼満月」より 著者:夢野久作
に見張りさえ付けておけば、手入れの心配は毛頭ないので、入れ代り立代り寄り集まって手遊びするものの絶えぬところが面白い。もちろんそのような家鳴、震動の度毎に、麓の....
昔を今に」より 著者:宮本百合子
甲までも柔かい畑土にうずめて馬鈴薯ほりをした思い出からは、云われていることが何か手遊びめいた感じで妙な気がした。 きょう、そうやってシャベルをもって庭へ下りて....
女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
と敏子は人形の着物を拵えていた。久恵の賃仕事と敏子のデパート勤めとが済んだ宵の、手遊びなのである。 一閑張の円卓に、茶菓が出されてるが、久恵は長谷川にすすめよ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
く叔父をおだてあげて、纒った小遣いをせしめると、部屋を廻って大盤振舞をして歩く。手遊びをしに来るのではない。中間とか馬丁陸尺とかいう連中にまじって軽口《かるくち....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、お氷の駕籠につきあたって、あわててまた門内に駈けこんだその男は、酒井の大部屋で手遊びをしていた石田清右衛門という御家人《ごけにん》くずれ。……勝負のことで小者....
円太郎馬車」より 著者:正岡容
だった。十ぐらいになる内裏雛《だいりびな》のような品のいい男の子が藤納戸の紋服に手遊びのような大小を差してお供もなく、チョコチョコ駆け出してきた。ヒョイとその子....
アラスカの氷河」より 著者:中谷宇吉郎
じ形をしているのも、当然なのである。 それにしても、平安朝時代の宮廷婦人たちの手遊びであった墨流しが、広茫六十キロの規模において、アラスカの氷河の上で見られるというのは、ちょっと面白い話であろう。....