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「才能〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

才能の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
は子供の時から無数の葬式を見ているため、葬式の費用を見積《みつも》ることに異常の才能を生じている。現に夏休みの一日前に数学を教える桐山《きりやま》教官のお父さん....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
えした。しかしその嫉妬や羨望を自認することは肯《がえん》じなかった。それは彼等の才能を軽蔑している為だった。けれども貧困に対する憎悪は少しもその為に変らなかった....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
うに幸福に熟睡したであろう。 又 天才の一面は明らかに醜聞を起し得る才能である。 輿論 輿論《よろん》は常に私刑であり、私刑は又常に娯楽....
或る女」より 著者:有島武郎
のと、妻の親佐《おやさ》が婦人同盟の事業にばかり奔走していて、その並み並みならぬ才能を、少しも家の事に用いなかったため、その死後には借金こそ残れ、遺産といっては....
或る女」より 著者:有島武郎
衣服や身のまわりのものの見立てについては葉子は天才といってよかった。自分でもその才能には自信を持っていた。従って思い存分の金をふところに入れていて買い物をするく....
星座」より 著者:有島武郎
の更生《こうせい》を僥倖《ぎょうこう》しうるのみならず、その生得《しょうとく》の才能を発揮するの機縁に遇いうるやも計るべからず。我が望むところは、彼女が東上して....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
る。そして彼らが彼らの導くような生活をするのは道理があると合点がゆく。金があって才能が平凡だったら勢いああしてわずかに生の倦怠からのがれるほかはあるまいとひそか....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、用兵の能力が低下したとか、いい加減なことを言いますけれども、ナポレオンの軍事的才能は年とともに発達したのです。しかし相手もナポレオンのやることを覚えてしまった....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
演技指導はいったいどの型であろう。演技をやってみせることは私にはできない。説明の才能はほとんど落第点である。それにもかかわらず私はあくまでも自分の意志を相手の肉....
成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
のです。 私は彼の妙な引っこみ思案に対して遠慮は少しもしませんでした。私は彼の才能を信じていましたから。彼は実力を持っていると信じていましたから。文壇にその頃....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
間のたましいには、おもいの外の働きがあるのです。そのびっくりするような芝居めいた才能は、夢の中でもはたらくとおりでしょう。そこでは知合のたれかれがでて来て、いか....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
と云う。云う心はメリメよりも、一つ一つの作品に渾成の趣を与えなかった、或は与える才能に乏しかった、と云う事実を指したのであろう。この意味では菊池寛も、文壇の二三....
映画と音楽」より 著者:伊丹万作
映画監督はますます音痴ということになるのである。 映画音楽家の場合、最も必要な才能は必ずしも作曲の手腕ではない。まず、何より鋭敏な感覚と巧妙なるアレンジメント....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
くの昔かすになつてしまつていることを彼らが知らないからである。こういうしくみでは才能ある作家をつかまえることも困難だし、育てることは一層不可能である。映画企業家....
人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
としてもおもしろい写真を作るほかはなかつたろう。ところが幸か不幸か彼にはそうした才能があつた。かくて彼の才能は迎えられた。実際はかかる才能は彼の天分のほんの一部....