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「才蔵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

才蔵の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なかったが、半七はその右の手のひらの鼓胝《つづみだこ》をあらためて、彼はおそらく才蔵であろうとすぐ鑑定した。たとえ万歳であろうが、才蔵であろうが、勝手にくらい酔....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ら聞いたのみである。 正月には万歳《まんざい》が来た。太夫は皆三河から来たが、才蔵才蔵市で雇うのであった。その頃は各大名屋敷とも万歳を呼んだ。私の藩主は勿論....
安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
というものに読みふけったものである。立川文庫の主人公は猿飛佐助、百地三太夫、霧隠才蔵、後藤又兵衛、塙団右衛門、荒川熊蔵などという忍術使いや豪傑から、上泉伊勢守、....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
俵と清酒一樽を取り揃えて待っていた。半平が正宗菊松にささやいた。 「あの男が雲隠才蔵さ。わが社|名題のヤミの天才なんだよ。アイツが一人居りゃ、米だって酒だって自....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
門が愛されるのは、彼の大義名分によることではなくて、忍術のせいだ。猿飛佐助も霧隠才蔵も人を殺す必要がないのである。彼らは人をねむらせて頭の毛を剃るようなイタズラ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
現代の兵器はその空想の限界すらも突きぬけてしまったのだ。私の耳には猿飛佐助と霧隠才蔵の会話がきこえてくるのである。 「広島と長崎に黒い雨が降って何十万という人間....
奥の海」より 著者:久生十蘭
て、江戸品川の元宿へ、品物を送り届けて帰ってきたばかりという、ずるそうな面をした才蔵をとっておさえた。 脅しすかして問い詰めると、才蔵は頭を掻いて、文らしいも....
昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
ある。 「航海長、僕らの水遁《すいとん》の術は、猿飛佐助《さるとびさすけ》や霧隠才蔵《きりがくれさいぞう》以上だね。しかし、もうちょっとでやられるところだったな....
上野」より 著者:永井荷風
《ハルカ》ニ之ニ劣レリ。将又券番、暖簾《ウチゲイシヤ》等ノ芸妓ニ於テハ先ヅ小梅、才蔵、松吉、梅吉、房吉、増吉、鈴八、小勝、小蝶、小徳|們《ラ》、凡四十有余名アリ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
集中永く狂歌の模範とすべき吟咏は大抵再選してこれを『万載集《まんざいしゅう》』『才蔵集《さいぞうしゅう》』等に載せたり。 蜀山人《しょくさんじん》の狂歌におけ....
日和下駄」より 著者:永井荷風
狂歌が勃興した天明《てんめい》時代の風流を思起《おもいおこ》すのである。『狂歌|才蔵集《さいぞうしゅう》』夏の巻《まき》にいわずや、 首夏《しゅか》 馬場金....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
』の勅撰に入った有名なる数十章の誹諧歌のごときも、やはりまた和歌に随伴した一種の才蔵にほかならずと見てよいようである。 あひ見まくほしなみまどひこそすれ 耳無し....
歳棚に祭る神」より 著者:柳田国男
と木に代って答えるのもある。これらは何れも曾て年男の助手として、万歳でいうならば才蔵、あるいはまた年女とも名づくべきものの、必要な時代があったことを思わしめるも....
春泥」より 著者:久保田万太郎
にかれははずんだ。――が、その相手になる菱川は、たとえば正月の万歳の、かれの役を才蔵とすれば、当然片っ方は太夫のイキで行かなければいけないのをはじめから捨てゝか....