打ちのめす[語句情報] » 打ちのめす

「打ちのめす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

打ちのめすの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
殺同様な死に方をした。一度生血の味をしめた虎《とら》の子のような渇欲が葉子の心を打ちのめすようになったのはそれからの事である。 「古藤さん愛と貞とはあなたに願い....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がら、促すように叫びました。 「さ! 姉上兄上ふたりのかたきじゃ。門前のつり鐘を打ちのめす意気合いで、みごとに恨みを晴らしてしんぜられよ」 なんじょう黙山の今....
放浪の宿」より 著者:里村欣三
ないのだ。 ウォツカの雫で濡れ放題のカウンターを、その団扇みたいな手で歪むほど打ちのめすと、尻尾を踏んづけられた狼のような唸り声をたてて、蹴倒した木椅子を両脚....
C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
ございません。時には息もつまるような大暴風雨で、小さい人間共の魂を、いやと云う程打ちのめす事もあるのでございます。 (其二) C先生。 東西....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りませんわ、早く元服して頂戴な」 「いいかげんにしろ」 兵馬は、女の背中を一つ打ちのめすと――そんなに強くではなく――女は、 「まあ、痛いこと」 仰々しく言....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たという強力が呼びとめられたのを、弁慶が怒って、金剛杖を取って散々《さんざん》に打ちのめす――それまでは、どうやら無事。かくて関所を出ると、山伏を先へやって弁慶....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
あるジョン・ハリントンに手紙を書いている。「そして、神助により、チロオヌを戦場で打ちのめすでしょう。この勲功に対しては、女王陛下のどんな礼遇も、いままでの限度で....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
足を払え、真っ向を撲りつけろ。――そしてまた潜んでは出、隠れては出、一匹も余さず打ちのめすのだ」 いっている間に、もう彼方から一群の土匪が、魔軍のように殺到し....