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打ち物
「打ち物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打ち物の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
はいる夜《よ》には、好んで、男装束《おとこしょうぞく》に身をやつした。その装束や
打ち物は、みな羅生門の楼上に、皮子《かわご》へ入れてしまってある。――彼は、心を....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
人軍に向かい、悪戦苦闘をしたものである。 ワッワッという叫び声、悲鳴、掛け声、
打ち物の音、狭い地下道は一瞬にして地獄のような修羅場となったが、その中で紋太夫は....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
て飛んで来る征矢も、次第に繁くなって来た。 背後から逼って来た一ツ橋家の勢が、
打ち物業を故意《わざ》と避け、飛び道具で打ち取ろうとするのであった。 それと察....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
しかしそういう夢中になっている、茅野雄の耳へ殺到して来る、大勢の足音や喚き声や、
打ち物の烈しく触れ合う音が、聞こえてきたのは間もなくであった。 そうしてその次....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
通った銘刀があるかと思ったところ、なかったぞ。フ、フ、フッ、揃いも揃って、関の数
打ち物ばかりであったよ」 蜘蛛の犠牲 「チェッ」と舌打ちをしたのは、短気....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
りまするが……」 「それは千万|忝けない」 してやったりとニタリと笑い、「して
打ち物は?」 「短い竹刀を……」 「しからばご随意にお選びくだされ」 ワッと一....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
思議きわまる因縁に権現さまともいわれた家康がすっかりと縮み上がって、自今村正作の
打ち物類は見つかりしだい取り捨てるべし、というご禁令をお納戸方《なんどがた》に向....
「山中常盤双紙」より 著者:寺田寅彦
かる。 映画としてのこの絵巻のストーリーは、猿蟹合戦より忠臣蔵に至るあらゆる仇
打ち物語に典型的な型式を具えている。はじめは仇打ち事件の素因への道行であり、次に....
「源氏物語」より 著者:紫式部
味と能力を持っている点ででも源氏はこの夫人を尊重しているのである。あちらこちらの
打ち物の上げ場から仕上がって来ている糊《のり》をした打ち絹も源氏は見比べて、濃い....
「文づかい」より 著者:森鴎外
ヘ」という長櫃めきたるものをところどころにすえ、柱には刻みたる獣の首、古代の楯、
打ち物などをかけつらねたる間、いくつか過ぎて、楼上にひかれぬ。 ビュロオ伯は常....
「三国志」より 著者:吉川英治
の陳応という者は、飛叉と称する武器を良く使う。二|股の大鎌槍とでもいうような凄い
打ち物である。 だが、趙雲に向っては、その大道具も児戯に見えた。 馬と馬を駈....