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打ち絶えて
「打ち絶えて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打ち絶えての前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山県有朋の靴」より 著者:佐々木味津三
――やはりこんなような秋の初めだった。 場所も丁度、この橋の川上だった。久しく
打ち絶えていた水馬の競技が、何年かぶりにまた催されることになって、平七もその催し....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
秤にかけていたものだが、その当時は日に幾度となく自身で検尿もやった。それがずっと
打ち絶えていたのであったが、今|蒼い炎の熱に沸騰した試験管の液体が、みるみる茶褐....
「足迹」より 著者:徳田秋声
に、お庄は二度も三度も四ツ谷の従姉の家へ遊びにやらされた。従姉の家とは長いあいだ
打ち絶えていた。互に居所も知らずにいたのが、この三月ごろ田舎から出て来た人の口か....
「黴」より 著者:徳田秋声
って、十六やそこいらで、色気のある気遣いはないんですからね。」 笹村はしばらく
打ち絶えていた俳友の一人から、ある夕方ふと手紙を受け取った。少しお話したいことも....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
前に立ちつくし、茫然とあとを見送っておりましたが、それにしてもこの十数年このかた
打ち絶えておりました夫の消息を初めて聞き知りました妾の身として、たとい、J・I・....
「戯曲復興の兆」より 著者:岸田国士
われる。 時を同じくして、わが戦後の文学界にも、演劇に対する一種の関心、久しく
打ち絶えていた戯曲への興味が、局部的にではあるが、そろそろ眼ざめかけた気配が感じ....