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打出す
「打出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
名《あだな》が有る位で何《ど》う云う訳かと聞いて見ると、ボーンと云う鐘とチョンと
打出す拍子木と同じだからボンチョン番太と云う、余程堅い男だが酒が嗜《す》きで暇《....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
》のある、ちょっと世辞のいい婆《ばあ》さん、件《くだん》の人参と干瓢の話を旅僧が
打出すと、にこにこ笑いながら、縮緬雑魚《ちりめんざこ》と、鰈《かれい》の干物《ひ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
にしっかり捉えられている。ものすごく地上砲火が呻り出す。永い間ためてあった砲弾を
打出すといったような感じである。 月のある夜空を、火災の煙が高く高くのぼって行....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ては又考え直しつつ、暗雲に足を早めたり、緩めたりして歩いて行った。……遠く近くで
打出す半鐘の音……自動車ポンプの唸り……子供の泣き声、機を織る響……どこかの工場....
「産屋物語」より 著者:与謝野晶子
飾の心を抛って、自己の感情を練り、自己の観察を鋭くして、遠慮なく女の心持を真実に
打出すのが最上の法かと存じます。また女の作家がこういう態度で物を書けば、几帳を撤....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
頃には、水辺や岸の柳に早や黄昏の色が立罩めていた。そして遠くの方でごい鷺が小児の
打出す豆太鼓のように、ポコボンポコボンと啼いていた。何となくもの哀れなそして不吉....
「活人形」より 著者:泉鏡花
一頭、泰助の姿を見て、凄まじく吠え出せり。 南無三、同時に轟然一発、頭を覗って
打出す短銃。 幸い狙いは外れたれど泰助はやや狼狽して、内より門を開けんとすれば....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
球をくわえて行ってしまう。それでキャディの任務があそこでは一つ余分になっている。
打出すと同時にわいわいと大声でわめき立てて、皆してその烏を逐い払わないと、毎々大....