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打破
「打破〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打破の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
レタリアの人々は、在来ブルジョアの或るものを自分らの指導者として仰いでいる習慣を
打破しようとしている。これは最近に生活の表面に現われ出た事実のうち最も注意すべき....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
ある。 洪水の襲撃を受けて、失うところの大なるを悵恨するよりは、一方のかこみを
打破った奮闘の勇気に快味を覚ゆる時期である。化膿せる腫物を切開した後の痛快は、や....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
情な事はありますまい。どうです。」 と言う顔を斜めに視て、 「ですから、そんな
打破しをしないでも、妙子さんさえ下さると、円満に納まるばかりか、私も、どんなにか....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
要求との間に或る広い距離を感じたのではなかったろうか。そして動物中に行われる現状
打破の本能を際立って著しいものと認めたのではなかったろうか。然しその時学者達の頭....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
要するにブルノの仕事の眼目はアリストテレスの哲学が科学的観照に及ぼす有害な影響を
打破するというのであった。 宗教裁判の犠牲となって尊い血を流したのはこれが最後....
「星あかり」より 著者:泉鏡花
と開ける、屋根の上で、ガラガラという響、瓦が残らず飛上って、舞立って、乱合って、
打破れた音がしたので、はッと思うと、目が眩んで、耳が聞えなくなった。が、うッかり....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
れてる人間のくせに高給をむさぼりすぎるとか、威張りすぎるとかいうような偏見をまず
打破してしまわなければこの仕事はやってはいけない。早い話がポスターにいくら株主の....
「火星兵団」より 著者:海野十三
かず、大損害を受けた。
「どうにも手段がない。どんなことをしてみても、火星兵団を
打破る見込は立たない」
「仕方がない。この上は世界同盟をつくり、各国の智慧者を集....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
、人にも見せてやりたくッてしようがねえんだけれど、下らない奴に嗅つけられた日にゃ
打破しだから、ああ、浅草で別れた姉やぐらいなのがあったらと、しょッちゅう思ってい....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
し正直に私のその気持を進めてゆけば、恋愛のために今までの生活をただ何の反省もなく
打破したものだと見られなければなりませんでした。そしてそれは、私には大変いやなこ....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
である。 このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で
打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
なたも何にも御存じなし、私もちっとも知らないでおります内に、あなたの御縁談が一ツ
打破れたんでございまして。 これが並|一通のことじゃアありませんや。対手がまた....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
術上の恨事でもあった。 鴎外が博物館総長の椅子に坐るや、世間には新館長が積弊を
打破して大改革をするという風説があった。丁度その頃、或る処で鴎外に会った時、それ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
法擁護運動、原水爆禁止運動、沖縄返還および日中国交回復国民運動と日米安保条約体制
打破の国民運動を、とくに本年におきましては日中国交回復国民運動と日米条約体制
打破....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
あろう。 軍人以外は非戦闘員であると言う昨日までの常識は、都市爆撃により完全に
打破されつつある。第一次欧州大戦で全健康男子が軍に従う事となったのであるが、今や....