托生[語句情報] »
托生
「托生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
托生の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
のことなり。またこれら大木の周囲にはコバンモチというこの国希有の珍木の大樹あり。
托生蘭《たくせいらん》、石松類《なんかくらんるい》等に奇物多し。年代や大いさより....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
合わしているとき、あたりにえも言いがたい異香の香をただよわせて、新造、禿、一|蓮
托生《れんたくしょう》の花共を打ち随えながら、長い廊下をうねりにうねって来たのは....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
寒くなし、月はよし、まだ藪ッ蚊も出ず、張り番も大して苦にゃならねえ。おめえと一蓮
托生だ」 兼松は笑いながら、勘太と共に夜叉神堂のうしろに隠れた。人目を忍ぶ身に....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
呟《つぶや》くような言葉であった。
「あのときの、われら、何と云いました――一蓮
托生《いちれんたくしょう》と云いました、な」
「しかし、阿賀妻さん」
「はい」と....
「道標」より 著者:宮本百合子
ないから、レーニングラードにいるということだった。同じような理由から、外務省の委
托生――将来領事などになるロシア語学生も、何人かレーニングラードにいるということ....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
二人とも世を忍ぶ身ながらに、落ちぶれて見ればなつかし水の月。おなじ道楽の一蓮
托生といったような気持も手伝って、昔の恋仇の意地張はどこへやら。心から手を取り合....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
問題に触れて居り、貴重なる教訓をわれ等に与うるものである。かの仏教の安価なる一蓮
托生説だの、基督教の一本調子な恋愛至上説だのは、僅かに真理の一部を掴んだに過ぎざ....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
りません」 僕は、老博士の手を執って、ぐいぐい引張った。 「なるほど、君と一蓮
托生の約束だったのう。……では、敵も味方も、あの方船に乗って、運命の海を漂流する....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
――。 仙太 ハハハ、それなら俺もたいてい察していますよ。死なばもろともだ。一蓮
托生、うらみっこなし――。 加多 それを助けたいのだ。――それに都合も悪い。 仙....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
半月――。 仙太 ハハハ、それなら俺もたいてい察していますよ。死なば諸共だ。一蓮
托生、うらみっこなし――。 加多 それを助けたいのだ。――それに都合も悪い。 仙....
「三国志」より 著者:吉川英治
にはまた、陳宮の道徳観がある。 それは違うものであった。 けれど今は、一|蓮
托生の道づれである。議論していられない。 二人は、闇へ馳けた。 そして、林の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
れにこの伊吹へまいると、なぜか大酔がしたくなる。かつまた、今日は二人の間に、一蓮
托生の約がむすばれためでたい日だ。酒の美味からぬわけはない。が道誉、貴公はまずい....