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「扶助料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

扶助料の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道草」より 著者:夏目漱石
《そこ》で娘に二度目の夫が出来るまでは、死んだ養子の遺族へ毎年《まいねん》下がる扶助料だけで活計《くらし》を立てて行った。…… 御常の物語りは健三の予期に反し....
押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
ンラド氏の敗訴となり、アリナの霊と、従男爵の血によりて生まれたる孩児《がいじ》の扶助料、及び、その実父に対する慰藉料として巨額の財産を分与して結着を見たりとなり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
附け込んで次右衛門は飽くまで横ぐるまを押すのである。こんにちの言葉でいえば一種の扶助料として、金千両を出せと彼は主張した。 云うまでもなく、この時代の千両は大....
堺事件」より 著者:森鴎外
の殺害を加えた土地に於いて死刑に処することが二つ。殺害せられたフランス人の家族の扶助料として、土佐藩主が十五万|弗を支払うことが三つである。この処置のためには、....
モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
屋の買いてを見つけることは不可能になった。彼の子を一人持った女が千三百ルーブリの扶助料《アリメント》不払いに対してミハイル・ゲオルクヴィッチを訴え、法廷はタシケ....
子供・子供・子供のモスクワ」より 著者:宮本百合子
スード》へ彼女を行かせるだけだ。民法は、事情によって父親が受ける月給の半額までの扶助料を子供が十八歳になる迄支払う義務を決定している。 万一、男が更に非ソヴェ....
「我らの誌上相談」」より 著者:宮本百合子
に辛いところがあるのです。 世の中がかわって、永い間働いた者の妻は夫の死後一生扶助料を政府から貰えるように、夫と妻との権利は平等であるように、養う親持ちの場合....
私の感想」より 著者:宮本百合子
に特別な注意をひきよせた。それは学校教員・警察官その他待遇職員の未亡人たちが遺族扶助料をもらいながら再婚し、しかも扶助料をとりあげられぬため、内縁関係にしている....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
、場合によっては形式的にせよ身分保証まで出来ている。割合若くから恩給はつくし遺族扶助料もつく。だがそういう社会身分の優越は官吏の進取の気象を傷けこそすれ官僚とし....
C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
と思うのでございます。 其だから、何か良人の欠点を掴って、其を訴訟の材料として扶助料を取った方がよいと思う。其処で、彼女は嘗ては愛情を表現するのに、どうしたら....
獄中消息」より 著者:大杉栄
うな時代遅れのことはさせて置きたくない。それと他の幼妹二人の当分の教育のためには扶助料をもって当てたい。もし工場の金が取れるようなら、倹約すればこれでやれぬこと....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
でやれる左官材料米塩タバコすこしの肥料という風にしていらっしゃれば、生活は少額の扶助料とともに、不安という程のことはおありなさいません。何とでもやって行くからこ....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
ク(註三一)の下で国家の為に働いてその片脚をなくしたのだからです。ところが彼には扶助料がついていないんだよ、リヴジー君。今は何という怪しからん時代だろう! と....
宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
が、おそらく半分近くは別居生活であじけない暮しをしている。というのは、生活費なり扶助料なり出す力のある人は、話合いでどんどん離縁するが、アメリカというところは離....
胎内」より 著者:三好十郎
ら、とにかく、国がこんだけの戦《いく》さしているんだ、戦争に出て――すると、遺族扶助料だってもらえるから……とても、この悲壮な気になって――会社の友だちやなんか....