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承引
「承引〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
承引の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
の御寄稿をお願い致したく御多忙中恐縮ながら左記条項お含みの上|何卒《なにとぞ》御
承引のほどお願い申上げます。一、締切は十二月十五日。一、分量は、四百字詰原稿十枚....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
康が秀吉に相談すると、 「真田|尤也、中務が娘を養い置きたる間、わが婿にとあらば
承引致すべし」と、云ったとある。 家康即ち本多忠勝の娘を養女とし、信幸に嫁せし....
「巌流島」より 著者:直木三十五
おかまいなされずそろ》テ可然《しかるべく》奉存候、此段御直ニ可申上ト存候ウトモ御
承引ナサルマジク候ニ付、態《わざ》ト不申候《もうさずそろ》テ爰元《ここもと》ヘ参....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
「若島はいい力士ですが、常陸山に勝とうなどとは思われない。」 私は客の言葉に
承引が出来なかった。 「いや、勝つかも知れない。」 「分でゆくと、まず七三かな。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が本陣を訪問するのも人目に立ち過ぎるし、かつまた、本人そのものが容易なところでは
承引《うけひ》くまいし、そうかといって、父伊太夫が、小町庵の娘をたずねるのも順序....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
え、何うか媒妁の届かん所は幾重にもお指図を受けまして致しますから是は何うか先ず御
承引を願いたい」 山「いゝや御馳走にはなりません、知らん方に仮令酒一杯でも戴いて....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
さま腕を揮いましょう。承知しました、きっと描きましょう」 「これはこれは早速のご
承引、主人どれほどにか喜びましょう」 こういって使者は辞し去った。 北斎はそ....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
ょうぞ?」――私は深い決心を以て引受けて了ったのでござります。 「それでは愈々ご
承引か?」 「その無道人を只一刀に息の根止めてご覧に入れる!」 「あいや、息の根....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
せの通りにござります」 「よろしゅうござる。何んでも描きましょう」 信輔すぐに
承引した。氏長者の依頼であろうとポンポン断る信輔が、こう早速に引き受けたのはハテ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
しながら、面を上げた。小太郎は、頷いた。
「――尋常の勝負を致したい。この儀、御
承引下さるまいか」
「いかさま」
小太郎は、もう一度頷いて、月丸の、立派な態度....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
だ!」 呶鳴られた人びとは、運びかけの炭車を押したり、鶴嘴を持直したり、不承不
承引上げて行った。興奮が追い散らされて行くにつれて、鉄扉の前に居残った人々の顔に....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
れど、無いものは無いのだ。何と致し方もない。役者は肚をきめた。 『お言葉たしかに
承引致しました。しかし、増上寺は永年手許不如意にて、既刻の話にては、ご無心に三千....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
相営み不申候然るに昨日仮葬之節追て日限御知せ可申上御約束之処前件の次第故|不悪御
承引|可被下候右御報道併せて御礼奉申上候也 本所区南二葉町三十一番地 相続者 ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
って来たのも、何かの縁であろうからと、勧むれば、亭主は気の好き男にて、一議も無く
承引なし、「向側の行当の部屋は、窓の外がすぐ墓原なので、お客がございませんから、....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
が欲しいというので、それに小市はおみゑの形恰好は精しく存じて居りまするから、直に
承引き、先方でも二つ返詞だろうが、金は幾ら入るのだと聞くから、二百両入るというと....