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「抉り出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

抉り出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」についてのノート」より 著者:宮本百合子
中にあって彼女を一層混乱させ、非条理に陥らせている封建的な道徳感への屈伏を作者は抉り出すことに成功してはいないのである。 葉子の恋愛の描写の中に感銘を与えられ....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
て、友情について、人情のあやに対して抱いている人生感の窮極にある旧い常套を我から抉り出す力はなかった。当時のロマンティストたちの影響はそのような一葉の矛盾そのま....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
どもに向って身上噺をせいと仰ッしゃるのは、言わば辛うじて治りかけた心の古疵を再び抉り出すような、随分惨たらしい仕打なのでございます。幽明の交通を試みらるる人達は....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
点で、私は決してクロニクル風に平面に見ていないのよ。流れの本質のくさり(腐敗)を抉り出すことで、それへの文学的対蹠の本質を感じさせようとしているし、その点でむし....