把握[語句情報] »
把握
「把握〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
把握の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
資質に適するからだという外には何等の理由もない。 私には生命に対する生命自身の
把握という事が一番尊く思われる。即ち生命の緊張が一番好ましいものに思われる。そし....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が、しかしこの北方の創造伝説の特徴と見るべきものは自然界の諸特性を異常に理知的に
把握していることである。 この伝説を紹介するに当って私は主としてヴィクトル・リ....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
た物体、端的に綱様の物である事。第四に、犯罪の動機が決定的でない事等の基礎知識の
把握に成功しました。そこで私はこれらの材料をスタートとし、極めて厳格な批判の元で....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
。だが彼の画風は、理窟っぽいぎすぎすしたところは毛頭ありません。彼の聡明な物象の
把握力、日本人特異の単純化と図案化。それに何という愛憐の深い美の象徴の仕方でしょ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
的な抽象が作られてしまう。つまり、漠然と分離散在しているものを、一つの現実として
把握してしまうのだ。それに支倉君、フロイドは幻覚というものに、抑圧されたる願望の....
「大脳手術」より 著者:海野十三
にも取扱えるものとなりつつある。わが和歌宮先生の特技と称せらるるものも実は先生が
把握した真理を大胆率直に機械的技術に移し、これを駆使するのに外ならない」 「そう....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
等は決してあせらない。われ等は常に人類の福祉を祈りつつ、心から真理に対する人類の
把握力の増大を祈願して居るものである。 (評釈) 霊訓中でも、この一章に説く所は....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
からないが、もし不信仰の罰をまぬかれて、信仰の酬いとして来世における永遠の生命を
把握しようとするならば、今後すみやかに悔い改めて神に帰依し、努めて悪をなさず、善....
「巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
彼女はもちろん巴里の芸人の大立物だ。しかし彼女の芸質がルンペン性を通じて人間を
把握しているものだけに彼女の顧客の範囲は割合に狭い。狭いが深い。 ミスタンゲッ....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
の自利をこそ道徳理念の根幹としなければならないのである。 この根本を、しつかり
把握しさえすれば、現在我々が直面しているもろもろの事態に対処して行くうえに、おお....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
形を採るのがほんとうだと思う。而も短歌の形を基準としておいて、自由に流れる拍子を
把握するのが、肝腎だと考える。将来の小曲が、短歌に則るべきだと言うのは、琉歌・な....
「涸沢の岩小屋のある夜のこと」より 著者:大島亮吉
は、すべて青春を駆って山を登るうえの真の一路に向わしめるその力によって、わが掌に
把握し得たものの一断片をここに投げ出すのだということに於て存したのである。つまら....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
会の操るままに任せ、自分だけは切れそうになる思惟の糸を継ぎ継ぎ一向きにかの神秘の
把握に探り入った。 そういう状態で彼は友に招かれたり、また伴れに誘われたりして....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
かったときであります。そういう未開の仏教時代の日本で、単的明確に大乗仏教の真義を
把握された太子さまは、天才と申上げていいか、直覚力の鋭いお方と申上げていいか、た....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
この戦争の教訓に依り重砲の増加に努力した。着眼は良かったが、まだまだ時勢の真相を
把握するの明がなかった。 第一次欧州大戦開始せられると、殖民地戦争の経験に富む....