投機的[語句情報] »
投機的
「投機的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
投機的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
のが思わざる邪魔をしないとも限らない、そこに自分の力量をだけ信用してはいられない
投機的な不思議があるとともに、そうした場合自分の力量が、どれほどしなやかに機変に....
「科学者と芸術家」より 著者:寺田寅彦
々のスケッチを作るのみをもって科学者本来の務めと考え、すべての総合的思索を一概に
投機的とし排斥する人もあるかもしれない。また反対に零細のスケッチを無価値として軽....
「我が馬券哲学」より 著者:菊池寛
額の多少に拘わらず、その得意は大なり。まぐれ当りの配当は、たとい二百円なりとも、
投機的にして、正道なる馬券ファンの手柄にすべきものにあらず。 一、人にきいて取り....
「一つの思考実験」より 著者:寺田寅彦
る。 ただ国民の中でおそらくきわめて少数なある種のデマゴーグ的政治家、あるいは
投機的の事業にたずさわるいわゆる「実業家」のうちの一部の人たちは、一日でも一時間....
「青田は果なし」より 著者:宮本百合子
す日本のこく倉の稲田は、つまるところ、現在の世の中のしくみでは、やはり一つの最も
投機的な商品ではないのだろうか。もし、この広大な稲田全体が、いつわりない農民の生....
「明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
ぼう》な、気っぷのよい、江戸育ちの歯ぎれのよいのが、大きな運を賭《かけ》てかかる
投機的の人心に合って、彼女はめきめきと売り出した。その折、彼女の野心を満足させた....
「明治大正美人追憶」より 著者:長谷川時雨
町芸者|常磐津《ときわず》の師匠ともつかずに出ていたおちょうが、開港場の人気の、
投機的なのに目をつけて横浜にゆき、生糸王国をつくった茂木、野沢屋の後妻となり、あ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
通に至難を感ずる。かかる場合に、ほくそ笑むのは、低級未発達の悪霊どもである。かの
投機的慾望によりて刺戟されたる無数の民衆こそは、同じ慾望に燃えている下級霊にとり....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
く、揚々《ようよう》としていた。洋銀《ドル》相場での儲《もう》けは、商業とともに
投機的で、鉄物屋の方が肌合が荒かったかともおもわれる。いってみれば唐物屋はインテ....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
従来の岩波出版物の特色をますます発揮せしめようとする。この計画たるや世間の一時の
投機的なるものと異なり、永遠の事業として吾人は微力を傾倒し、あらゆる犠牲を忍んで....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
、怪しむに足らない。 堅気の庶民が乱世の荒波にもみまくられて、体裁ととのわず、
投機的になり、その日ぐらしのヤケな気持になっているとき、裏街道で悪銭のもうかる愚....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
意がいよいよ増加し、売上げが多くなって確実に繁昌の度を加えたこと等々、およそ世の
投機的商才とは全然相反する誠実と辛抱の結果として、きわめて自然に持ち来たらされた....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の富豪は、もとより非凡の人たるはもちろんなれども、おおむね戦争を利用し、あるいは
投機的事業を企図し、あるいは高位高官に取り入りて、莫大の利を得たるものが多く、そ....
「調査機関」より 著者:中井正一
点で最も注目すべきは、戦争を目的とする科学的調査であろう。戦争のような、感情的、
投機的要素を最も多く含む仕事も、冷静な科学的調査を前提としなければ、手を出すこと....
「福沢諭吉」より 著者:服部之総
月号)。 その通りたり、それ以上たり。 この多方面の訳著は、今日のあらゆる
投機的訳著業者の場合とまったく同様に、けっして偶然の配列をもつものではない。『西....