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「抗争〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

抗争の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
、額からネットリした汗が筋を引いて、顔面は蝋黄色を呈している。それがなんとなく、抗争する気力のまったく尽き果てた――犯罪者として最も惨めな姿のように思われるので....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
瞞的な記事、逆宣伝、ブルジョワ的な教化に対して、「H・Sニュース」は絶え間なく、抗争し、暴露し、それを逆に利用して「鼻をあかして」行かなければならなかった。 「....
海底都市」より 著者:海野十三
て、君たちへ暴力をほしいままにふりかけるじゃないか」 「わが海底都市住民は、武力抗争《ぶりょくこうそう》ということを非常に嫌っているんだ。だから武力をもって彼奴....
什器破壊業事件」より 著者:海野十三
痴漢であった。六条子爵の場合よりも、もっともっと露骨で下卑ている。光枝は、帆村と抗争しながら、そのとき脳裏に電光の如く閃いたものがあった。それは、傍の衝立の向う....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
今も昔と同じく、他方に於てこれに反抗する魔群がある。世界の歴史は畢竟、善と悪との抗争の物語である。一方は光、他方は闇、この戦は精神的、並に肉体的の、あらゆる方面....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
そうとして奔命した。彼は時代の悪を憎み、政治の曲を責め、教学の邪を討って、権力と抗争した。 人はあるいは彼はたましいの静謐なき荒々しき狂僧となすかも知れない。....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
機会だ。三伝を射ったのは、船場か、矢伏か。どうか矢伏であってくれ――と、これまで抗争を続け、血みどろに揉み合っていたあの力に、いまは、祈らんばかりに縋りはじめた....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
の分類であるが、ギリシア悲劇の流れを汲む悲劇の本質は、人間と神、乃至運命との対立抗争にあつて、苦悶し、慟哭する人間のすがたに、観衆は共鳴し、同情し、自己の罪と汚....
二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
繰り返すに止ま〉るであろう。 六 左翼戦線が十数年来無意味の分裂抗争に、時間と精力とを浪費したる後、漸く暴力革命主義を精算して統一戦線を形成した....
秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
のの、折柄本国のイスパニアが、和蘭と事を構えていて国家存亡の際だったので、日本と抗争状態に入ることを惧れ、僧侶コボスと船長リヤノという者を使者とし、日本に遣わし....
不在地主」より 著者:小林多喜二
民が都市に出陣してきて、「労農争議共同委員会」を強固に組織し、かかる形態で地主と抗争する小作争議は、日本全国に於て、この岸野小作争議をもって最初とする。――農民....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
とにおいて、当時の時代色から免れてはいない。今日なら政府党対反対党として集団的に抗争するのが、そのころは政治執行の支配という一点を目指して、肩を並べて闘争したの....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
、そのことが、勅撰和歌集の重みを少くしたことはあらそえない事であった。家の分立と抗争とが、関東封建勢力によって暗に誘導されているものとすれば、ここにもまざまざと....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
人間も、どうすることも出来ない宿命であります」 エバは、アダムが有力に、神様に抗争するので大いに力を得て、 「そうです、神様、今日の煙筒はまったく私たちに関係....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
作用を為している。ロシヤは崩壊したが同時に米国の東亜に対する関心は増大した。日米抗争の重苦しい空気は日に月に甚だしくなり、結局は東亜の問題を解決するためには対米....