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折れる
「折れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
折れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
左にも屋根を落した家々の上へ眼をやって、地鳴りの音、梁《はり》の落ちる音、樹木の
折れる音、壁の崩れる音、それから幾千人もの人々が逃げ惑うのでございましょう、声と....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
は》をかざして、いきなり小屋の中へつきこみました。その白刃の触れ合う音、竹の柱の
折れる音、蓆壁の裂け飛ぶ音、――そう云う物音が凄じく、一度に致したと思いますと、....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
》し物《もの》に十文字《じゅうもんじ》の槍《やり》をふりかざし、槍の柄《つか》の
折れるまで戦った後《のち》、樫井の町の中に打ち死した。
四月三十日の未《ひつじ....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
――こういういがみ合いを続けていたから、桃太郎は彼等を家来にした後も、一通り骨の
折れることではなかった。
その上猿は腹が張ると、たちまち不服を唱《とな》え出し....
「百合」より 著者:芥川竜之介
のさめたように、慌《あわ》ててその手を払いのけた。
「あっ、さわんなさんなよう、
折れるから。」
「好《い》いじゃあ、さわったって。お前さんの百合じゃないに!」
....
「或る女」より 著者:有島武郎
、いちばん安楽な椅子《いす》に腰かけていた男が、それを葉子に譲って、自分は二つに
折れるように小さくなって、すでに一人《ひとり》腰かけている寝台に曲がりこむと、一....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
助けようと、手薬煉《てぐすね》を引いているそうだから、これは裁判官もなかなか骨の
折れる事件さ」 甲者は例の「なるほど」を言わずして、不平の色を作《な》せり。 ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の(タッシェン、ディープ)だ。」 これは、(攫徒)と云う事だそうである。主税は
折れるように手をハッと支いた。 「恐入ったか、どうだ。」 「ですが、全く、その、....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
とうに気が違ってしまったとでも思うだろう。‥‥頭が先にくだけるかしらん。足が先に
折れるかしらん」 君はまたたきもせずにぼんやり崖の下をのぞきこみながら、他人の....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
物が足りないと言って弱っているらしい、もうひとおどし、おどせば日支問題も日本側で
折れるかも知れぬ、一つ脅迫してやれというのでハワイに大艦隊を集中しているのであり....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
来て連れて行って、そのために先生は他の生徒の父兄等に信用を失って、席札は櫛の歯の
折れるように透いて無くなったが、あえて意にも留めないで、ますます滝太郎を愛育した....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
慾が強くて、寡慾で、そして温和しい魂の所有者であらねばならぬのである。人選に骨が
折れる筈ではないか。事によると、そうした人選は不可能、と言った方が或は適当かも知....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
がならんでいました。それへのぼろうというのは、どうしてひととおりやふたとおり骨の
折れるしごとではなさそうです。そこで、ヨハンネスと旅なかまは、ひと晩、ふもとの宿....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ってこの楽しい秋の宝を見わたした。どこを見ても林檎があふれるほどだった。木の枝も
折れるばかりに垂れさがっているかと思うと、集められて籠や樽に入れられ市場へ送りだ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
火事にさえ、ちっとも人間が歩行きません。気のせいか、かッかッと燃える中に、木竹の
折れる音もするほど近間で居て、それで何と私の跫音にばらばら蛙が遁げ込みます。水の....