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「折入って〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

折入っての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
殊に御忙しい所を御邪魔に上りまして、何とも申し訳の致しようはございませんが、ちと折入って先生に御願い申したい儀がございまして、失礼をも顧ず、参上致したような次第....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
お主《ぬし》」 と笠井は口早にそこに来合せた仔細《しさい》と、丁度いい機会だから折入って頼む事がある旨をいいだした。仁右衛門は卑下して出た笠井にちょっと興味を感....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
防ぎがたい。おつかいものは、ただ煎餅の袋だけれども、雀のために、うちの小母さんが折入って頼んだ。 親たちが笑って、 「お宅の雀を狙えば、銃を没収すると言う約条....
蠅男」より 著者:海野十三
あつく礼をいうのを、帆村は気軽に聞きながして、 「さあ、ここでちょっと糸子さんに折入って話をしたいことがあるんです。皆さん、ちょっと遠慮して下さいませんか」 ....
地球盗難」より 著者:海野十三
この土地から飛びだしたときの模様を喋ってみて下さい。願います」 「みなさん。一つ折入ってのお願いがあるのですがねえ」 と、大隅学士は新聞記者にノートを十分とら....
海底都市」より 著者:海野十三
なに海底深く下《くだ》ろうと絶対安全だ」 「でも当分僕は……」 「それにわしは、折入って君に相談したいことがあるんじゃ。それも早くそれを取決めたいんだ。だからぜ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
そいで帆村探偵を呼出した。 「ああ、帆村先生でいらっしゃいますか.あのう、じつは折入って至急おねがいいたしたいことがございますの。はあ、大至急でございます。いえ....
地球要塞」より 著者:海野十三
て、余は、黒馬博士と識るを得たことを悦ぶ者である。そこで博士よ。余は突然ながら、折入って博士に相談したいことがある。その内容を、はっきりというならば、博士よ、余....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
た。 「ははは……、太刀川君、何もそんなこわい顔をしなくてもよろしい。実は君に、折入って相談したいことがあって来てもらったのだが……」 その声を聞くと、太刀川....
鷭狩」より 著者:泉鏡花
な。」 お澄は白い指を扱きつつ、うっかり聞いて顔を見た。 「――お澄さん、私は折入って姐さんにお願いが一つある。」 客は膝をきめて居直ったのである。 ....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
がごとく手を指して、 「さて……や、これはまたお耳障り。いや就きまして……令嬢に折入ってお願いの儀が有りまして、幾重にも御遠慮は申しながら、辛抱に堪えかねて罷出....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
る一応の挨拶のごときものではない。 婆さんも張合のあることと思入った形で、 「折入って旦那様に聞いてやって頂きたいので、委しく申上げませんと解りません、お可煩....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
へ来ては地獄に落され、大へんに損でございます。これにつけて、私は一つ是非あなたに折入ってお詫びしなければならぬことがございます。実はこのお詫をしたいばかりに、今....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
代、農村青年のみが持っている本当の真面目さに惚れ込んだよ。それでだね、どうだね、折入って話したいことがあるんだが……」 若いKは、東京の男爵閣下に、かくも慇懃....
あの顔」より 著者:大倉燁子
も何もまるで分らないけれど、みなりは迚も立派なの。正面に私の顔も見ないで、先生に折入ってお願いしたい事がありまして夜中伺いましたって、この御紹介状を差出したんで....