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「折半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

折半の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二百十日」より 著者:夏目漱石
あに構わんさ」 「君は構わなくってもこっちは大いに構うんだよ。その上旅費は奇麗に折半《せっぱん》されるんだから、愚《ぐ》の極《きょく》だ」 「しかし僕の御蔭で天....
父の手帳」より 著者:宮本百合子
よって、私たちは子供時代の記憶の中に鮮やかなあの仲通りの赤煉瓦建ての事務所が、「折半出資」僅か千五百円ずつで経営されはじめたことを知り得ます。小切手のこと、支払....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
った。それから、元の優しい口調で、私に答えた。「昨日の朝のことだ、ホーキンズ君、折半直(註七六)す景気づけに唄でも歌っていたんだろう。そうじゃねえとは言わねえ。....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
と妻はその方に心を奪われ、貨幣の取り扱いに熱中し、指に緑青《ろくしょう》を染め、折半小作人や請作人を仕込み、代言人をよび、公証人を指揮し、弁護士をわずらわし、法....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
聟にする。衣子の長男はまだ十四で、独立するまでには時間があるから、富田家の財産を折半して、病院の方は美代子にやらせる。長男は何職業を選ぶのも本人次第、気まゝに勉....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ているのか」 「ヘソクリどころじゃないよ。師匠に店をもたせて以来、モウケは二人で折半。アンマの株を買ってやったのが持ちだしだが、その何百倍とモウケたくせに、今で....
空家」より 著者:宮崎湖処子
の縁日に買い来しものなり、雨に湿《し》みて色変りところどころ虫|蝕《く》いたる中折半紙に、御家流《おいえりゅう》文字を書きたるは、寅《とら》の年の吉書の手本、台....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
かりにお客が二千円くれたのに千円ですと言って、その中から千円分の税金と部屋代、(折半に近い金額)を支払われても、パレス側は一切、女からのあてがい扶持で、唯々諾々....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
ないのは二人会の場合、金語楼君なり金馬君なり正蔵君なりがその晩の上がり(収入)を折半して多分私には大阪からわざわざきたからとてやや余計分よこしてくれただろう、そ....