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「折衝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

折衝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
調査団員がいるかもしれないというところから、これに対して激励の言葉とそして平和的折衝を懇請する件を、やはり超音波の電話で送ることとなった。 それから、怪人とわ....
親子」より 著者:有島武郎
の点を、からんだような言い振りで問いつめて行った。彼はこの場合、懐手をして二人の折衝を傍観する居心地の悪い立場にあった。その代わり、彼は生まれてはじめて、父が商....
闖入者」より 著者:大阪圭吉
のを主要な武器として、今度は直接警察署長に向って猛烈な運動をしはじめた。 この折衝は翌日の正午まで続けられた。そしてその結果、これは大月の名声も大いに与って力....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
た。 ホテルの一室で、立続けに電話をかけたり、紹介の文案を書いたり、訪問記者と折衝したりして、深い疲労と、極度な喫煙で、どろんとした顔付きになっている逸作は、....
島原の乱」より 著者:菊池寛
始めとした熱烈な伝道は、国禁を忍んで秘かに帰依する幾多の信徒をつくった。当時海外折衝の要地であった長崎港を間近に控えた島原天草の地には勿論、苫屋苫屋の朝夕に、密....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
うして、その不安の渦巻の回転する中心点はと言えばやはり近き将来に期待される国際的折衝の難関であることはもちろんである。 そういう不安をさらにあおり立てでもする....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
やがて相談がまとまったと見え、三人は臼井の方へ戻って来た。川北老が代表者となって折衝《せっしょう》の任に就《つ》くものと見えた。果然彼は発言した。 「とりあえず....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
。其の成実を強要して一旦にせよ人質に取った氏郷は、戦陣のみでは無い樽俎《そんそ》折衝に於ても手強《てごわ》いものであった。 其年は明けて天正十九年正月元日、氏....
『井伏鱒二選集』後記」より 著者:太宰治
ばならぬという御意見で、私と井伏さんとは、その後も数度、筑摩書房の石井君を通じて折衝を重ね、とうとう第二巻はこの十三篇というところで折合がついたのである。 第....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
待合とか然るべき場所へ行くことさ。僕のところぢや専ら中毒患者とギリギリの餓鬼道で折衝してるんだから、アルコールの売買以外に風流のさしこむ余地有りやしないね」 「....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
円近くになる。 税務署のかかる追求には、中村屋は本郷以来相当悩まされ、どれほど折衝したか知れないが、ついにここに至って、査定通りの税金を払ったのでは立ち行かぬ....
露の答」より 著者:坂口安吾
物で、ウム約束ならば実現せなければいかんのである、と之又屈託がない。そこで次官と折衝する、次官は専門の行政官ですから頭の中には机の抽斗だの書類だのが充填しており....
今昔茶話」より 著者:国枝史郎
と勝れた教養と、まれに見る美貌と、端麗な風采とを以って、堂々と振舞い、談笑の間に折衝し着々と自国の利益を計りながら各国使臣の間に嶄然頭角をあらわし、尊敬のマトと....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
るよりもいっそうはなはだしいものであった。基衡もとよりこれに応じない。人を代えて折衝の結果、基衡もいくらかの増徴を諾したのであったが、その内幕について面白い記事....
審判」より 著者:カフカフランツ
に、願書はまだ提出してないが、それは急いではいけないのであって、有力な役人たちと折衝を始めることのほうがずっと重要であり、そのことはすでにすませたのだ。はっきり....