折重なる[語句情報] »
折重なる
「折重なる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
折重なるの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「笑う唖女」より 著者:夢野久作
い。今一つ式がありますでな」 「……ハ……ハイ……」 新郎新婦は狭い、暗い処で
折重なるようにお辞儀をした。そのままに立って見送っていた。 玄関の夕暗《ゆうや....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
て突立ったその三味線を、次の室の暗い方へ密と押遣って、がっくりと筋が萎えた風に、
折重なるまで摺寄りながら、黙然りで、燈の影に水のごとく打揺ぐ、お三重の背中を擦っ....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
府参りらしい町人なんどが真黒く、犇々と押しかけて、中央の白い花崗岩の石甃の上を、
折重なるように凝視している。その顔が一つ一つにタマラナイ程引き歪められているのは....
「三国志」より 著者:吉川英治
然、十万の兵は、背を見せる魏兵へ咬みついた。突く、蹴る、刺す、撲る、踏みつぶす、
折重なる、組み合ったまま水へ溺れる。 何しても、その兵数において、その新手の精....