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抜取る
「抜取る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抜取るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家」より 著者:島崎藤村
。 俗に鉄道草と称える仕末に負えない雑草が垣根の隅に一ぱい枯残っていた。それを
抜取るだけでも、三吉はウンザリして了った。その他の雑草で最早根深く蔓延っているの....
「相馬の仇討」より 著者:直木三十五
戸へ当てて、庭へ飛降りる。戸の上へ転ぶ、そのはずみ刀を雨戸へ突刺してしまったが、
抜取るひまがない。両手の空いたのを幸、塀を掻昇って一目散に逃げてしまった。 ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
っかり小説の筋を洩らして、面と向ったから、女房が却って瞼を染めた。 棚から一冊
抜取ると、坐り直して、売りものに花だろう、前垂に据えて、その縮緬の縞でない、厚紙....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
さって、ばったり、と朽木倒。 するする攀上って、長船のキラリとするのを死骸から
抜取ると、垂々と湧く血雫を逆手に除り、山の端に腰を掛けたが、はじめて吻と一息つく....
「多神教」より 著者:泉鏡花
きゃッ。いや化の皮の顕われぬうちに、いま一献きこしめそう。待て、待て。(馬柄杓を
抜取る)この世の中に、馬柄杓などを何で持つ。それ、それこのためじゃ。(酒を酌む)....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
の器へ移して暫らく冷まし白身の泡立てたる物を混ぜ合せて型へ入れ能く冷やして型より
抜取るなり。型より
抜取るには型底を熱湯にちょいと漬け手早く振動かせば容易に抜取り....