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抵抗力
「抵抗力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抵抗力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「卑怯者」より 著者:有島武郎
している子供が、皆んなから手柄顔に名指されるだろう。配達夫は怒りにまかせて、何の
抵抗力もないあの子の襟《えり》がみでも取ってこづきまわすだろう。あの子供は突然死....
「星座」より 著者:有島武郎
き言を辛抱して聞いているのはやりきれない。やはり園が一番いい。すべての点において
抵抗力が最も少ない。よかろう……人見は自分の部屋を出て、隣りの部屋のドアに手をか....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
責されるという感情を、少しも経験したことのない忠直卿は、その感情に対してなんらの
抵抗力も節制力も持っていなかった。 「えい！ 何という仰《おお》せだ。この忠直が....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
かりでなく、しだいに視力さえも薄れてくるのだから、自然そうした瘴気《しょうき》に
抵抗力の強い大型な黄金《こがね》虫ややすでやむかで、あるいは、好んで不健康な湿地....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
じゃ。それに違いない。みんなして、牛小屋の中へ追い込んでな。 甚兵衛 （まったく
抵抗力を失いながら）なんぼ不具じゃとて長男の俺を牛小屋へ住わせて、粟の飯たった一....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
陸を断行するだろう。しかも我はやすやすとそれを許すだろう。上陸されたら最後我には
抵抗力はないものと断じてまちがいはない。これは過去のあらゆる戦績がこれを証明して....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
て、今年はなぜこう風邪ばかりひくのか訳がわからず。昨年よりはずっと肥っているし、
抵抗力もあるはずなんだが。もっとも精神力は非常に低下していることが自分にもよく分....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
る自分を強くし、人生の如何なる現実にも傷まず生きられるよう、しっかりした性根と、
抵抗力のある心の皮膚を鍛えしむるよう心懸けている本能的なものが感じられた。 か....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
それまでのネチネチさを振り落してしまったようなことだ。 「あの女は、寒気に充分な
抵抗力がある。なにしろ、馴鹿がいるあたりの北カナダへいってさえ、肉襦袢姿で平気で....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
力がそれらの動物を殺すほどの影響をあたえるのですが、人間は他の動物よりも更に強い
抵抗力を持っているのです。まずそれはそれとして、あなたは私の理論をご諒解になりま....
「火の扉」より 著者:岸田国士
で、引きさがろうとすると、それまで部屋のすみを求めようとした。彼女は、一瞬、
抵抗力を失つたかとみえたが、急に、かぶりを強く振つて、上半身をうしろへそらした。....
「城」より 著者:カフカフランツ
彼らは簡単にはやりこめられたりしません。秘書というのは傷つきやすいのと同時にまた
抵抗力に富んでもいるのです」
Ｋは眠っていた。ほんとうの眠りというわけではなく....
「審判」より 著者:カフカフランツ
からだ。それゆえ、おれは何を望むべきか？ おそらくこんなふうに考えることによって
抵抗力を弱めることになるだろうが、自分自身を欺かず、万事を現在としてできるだけは....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
活から、エセックスの邸内に監禁され、そしておどされ、苛責され、凌辱され、結局ふと
抵抗力を失った瞬間からまったく平静を失ってしまった。なにか良心にやましいものを持....
「勝ずば」より 著者:岡本かの子
小猫の手足のように軽くてこたえがなかった。多可子はこの病には若くて瑞々しい者ほど
抵抗力がないと云った医師の言葉を思い出して暗然とした。 政枝にはいろんな事が気....