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押通す
「押通す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
押通すの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
憤慨やらで、門閥家の方から反対の声が起った。遂にこのために江戸詰の家老等も改革を
押通すことが出来なくなり、君侯も意を曲げられて、銃隊は日本式大砲のみを洋式にする....
「青春論」より 著者:坂口安吾
つけて誤魔化してしまえ、と諭しているそうだけれども、僕はこれほど堂々と自我主義を
押通す気持はない。もっと他人というものを考えずにはいられないし、自分の弱点に就て....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
柄組の頭と仰ぐ水野十郎左衛門を向うに廻して、理を非にまげても自分の言い条をきっと
押通すに相違あるまいと、お菊もひそかに想像した。しかし無暗にそんなことをされては....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
も十倍も二十倍も苦《くるし》まねばならん。自分で書く時は誰に向っても簡便な文字で
押通す事も出来るがそれを一々知っていなければ人の文章を読む事が出来ない。殊《こと....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
ている車の運転手から呼び掛けられ、君江はさすがにびっくりはしたものの、知らぬ顔で
押通すに若《し》くはないと思定め、 「人ちがいでしょう。知らないわ。わたし。」 ....