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「抽籤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

抽籤の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
世相」より 著者:織田作之助
頭の中には次第に一つの小説が作りあげられて行った。 六 中支からの復員の順位は抽籤できまったが、籤運がよくて一番船で帰ることになった。 十二月二十五日の夜、....
藁草履」より 著者:島崎藤村
》いて、大な首を源の身《からだ》へ擦付けました。 その日の競馬は五組に分れて、抽籤《くじびき》の結果、源は最後へ廻ることになっておりました。誰しもこの最後の勝....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
からも彼村からも府中に集まる。川端の嘉ちゃんは甲種合格だってね、俺が家の忠はまだ抽籤は済まねえが、海軍に採られべって事だ、俺も稼げる男の子はなし、忠をとられりゃ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
書を専ら利用することにしたらばどうだろうかとか、入学願書受付順に入学させろとか、抽籤で入学を決めろとかいう思想も、ここから発生するのである。云うまでもなく之は、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
《けひ》神社は浪花節の勇士岩見重太郎が狒々《ひひ》を平らげし処という。今も祭礼に抽籤《ちゅうせん》もて一人の娘を撰み櫃《ひつ》に入れ、若者|舁《かつ》ぎ行きて神....
断層顔」より 著者:海野十三
可能ト認ムル者五名、不可能ト認ムル者四名トナリタリ。(数字抹消)事ハ決マリタリ。抽籤ノ結果、碇曳治ヲ隊員第四十号トシテ登録スルコトヲ、本会議ハ承認セリ。余事ハ交....
月世界探険記」より 著者:海野十三
皆さん。この上は誰か一人、この艇から下りて頂かねばなりません。それで公平のために抽籤をします。赤い印のある籤を引いた方は、貴い犠牲となって、この窓から飛び出して....
夜の靴」より 著者:横光利一
ころが、何となくこの村に滑稽でゆとりのある、落ちついた風味を与えている。配給物の抽籤のとき彼はいつも一等を引きあてるが、どういうものか、それがまた人人の笑いを波....
道化役」より 著者:豊島与志雄
いたい。債券の番号をすっかり記入した預り証を取っておかなければいけない。こんどの抽籤の時もし二千円当ったら、それで金を払って債券を戻せばよい。 「お約束して下さ....
終戦前後」より 著者:織田作之助
すと、 「八月二十日にいいことがあるというのか。ふーむ。八月二十日といえば勝札の抽籤の発表のある日じゃないか」 しかし、そう言いながら、誰もかれも何となく「八....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
初は二銭、後に諸色の騰貴と共に、改めて五銭と定められた。その間に暫く割増金|附の抽籤券を以て、鼠を引換えた時代があった。自分の友人に一人の好事家があって、こうい....