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担ぐ
「担ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
担ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
》も多少疲れたので、このさきの大子《だいご》駅まで四、五里の間、二人ばかり荷物を
担ぐ人夫を雇いたいものだ、と村中駆け回って談判に及んだが、誰も進んで行こうとする....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いう大運に近付いているんじゃないか――とマアそんな風に考えられてきたのだ」 「
担ぐじゃないか」と折竹は面白そうに笑って、「だが、俺の国の判じようだと反対になる....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
入ってはいけない」と叫んだ。彼は腰をかがめると、入口に斃れている松ヶ谷学士を肩に
担ぐと、ドンドン階段の方へ駈け出して行った。そのとき、便所から帰って来た鬼村博士....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ねじって消すために、長い竿竹の尖端を、五つほどに割って、繃帯で止めてある長道具を
担ぐと、急いで駈け出していった。 「あれは、何処の子だい」長造が訊いた。 「あれ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
塔の上には昇り降りの人が多い。そこに金を隠してあるなどは疑わしい。こいつ、おれを
担ぐのではないかと思っていると、彼はまた言った。 「疑わずに行ってごらんなさい。....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
ち。彼らは申し合わせたように防毒面をつけていた。 そして烏啼以下五名の賊徒を引
担ぐと、踵をかえして急いで部屋を出ていった。 あとに袋猫々ただひとりが、森閑と....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
できないぞ」 博士は腕に嵌めた大きな時計を見、例の大きな三つのトランクを軽々と
担ぐと、大急ぎで飛行場を出ていった。 後を見送ったサービス係は、長大息と共に小....
「雷」より 著者:海野十三
は、ギロりと白い眼を剥いたまま、道の真中に転がっていた竹竿を拾いあげ、それを肩に
担ぐと、もう一度松吉の方をジロリと睨んで、それからクルッと廻れ右をして、元来た道....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
た。彼は真青になったが、前後の見境もなく、傍にあった石油缶の空き函を頭の上にひっ
担ぐと、二十間ほど向うに見える明るい出入口を目がけて、弾丸のように疾走した。 ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
二 框の柱、天秤棒を立掛けて、鍋釜の鋳掛の荷が置いてある――亭主が
担ぐか、場合に依ってはこうした徒の小宿でもするか、鋳掛屋の居るに不思議はない。が....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
やっと静まったと思う間もない。 (酒か、)と喚くと、むくむくと起かかって、引
担ぐような肱の上へ、妾の膝で頭を載せた。 (注げ! 馬鹿めが、)と猪口を叱って、....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
集って羽織袴で冗談を言いながら将棊をさしている。やがて聞えて来る太鼓の音と神輿を
担ぐ若い衆の挙げるかけ声。小さい新吉は堪らなくなって新しい白足袋のまゝで表の道路....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
と女なら私だって殺してえほど怨があらあ、先の中洲の清元の師匠の口だと、私も片棒|
担ぐんだが、困ったな歌の先生じゃあ。お前どうした、狙ったか、」 「二晩ばかりつけ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
せん、軽く扱ったのでもありません。 氏神の祭礼に、東京で各町内、侠勇の御神輿を
担ぐとおなじように、金沢は、廂を越すほどの幌に、笛太鼓|三味線の囃子を入れて、獅....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
。 「でも、若旦那の方が強かったので、※は逃げて了ったとさ。」 「ほんとうかい。
担ぐと肯かないよ。」 「何でも犬は殺されたとさ。」 「あ、あの犬が……。可哀想に....