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拈り
「拈り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拈りの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
むかしは菖蒲湯または柚湯の日には、湯屋の番台に三方が据えてあって、客の方では「お
拈り」と唱え、湯銭を半紙にひねって三方の上に置いてゆく。もちろん、規定の湯銭より....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
先刻のコロップを取出し宛も初めて胡桃を得たる小猿が其の剥方を知ずして空く指先にて
拈り廻す如くに其栓を
拈り廻して「何にしても此青い封蝋が大変な手掛りだ何うかして看....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
なおその上に自分の寝室の中に寝ていることも意識していた。彼はその帽子に最後の一と
拈りを呉れた。それと同時に彼の手が緩んだ。そして、ようよう寝床の中へよろけ込むか....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
思う間もなく、また二の矢がブウンと羽響きをなして飛んで来ました。文治はハッと身を
拈り、矢の来た辺へ眼を付けて、 文「やア/\拙者は決して怪しい者ではないぞ、漂....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
るというのは、頗る興味を惹く問題であった。一座|悉く耳を傾けると、塚田巡査は首を
拈りながら、 「今も申す通り、我々には字だか絵だか符号だか実際判然しないのですけ....