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拈華
「拈華〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拈華の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
易に他人に伝えることはできない。それはただ伝えられる他人しだいによるのである。「
拈華微笑《ねんげみしょう》」の昔はもちろん、百数十行に亙《わた》る新聞記事さえ他....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
て毒を盛るは策のいまだ至らざるものである。最上の戦には一語をも交うる事を許さぬ。
拈華《ねんげ》の一拶《いっさつ》は、ここを去る八千里ならざるも、ついに不言にして....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うのいい心持よ。そして、私を十六日にそんなに笑わすなんて、なかなか味なことです。
拈華微笑《ねんげみしょう》的微笑もおのずと口辺に漂わざるを得ません。だって、そう....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
《かっとう》が無論あったはずだ。決断がにぶいといったものもあるが、彼れらは決して
拈華微笑《ねんげみしょう》、死を悦びはしなかったのだ。出来ることならば生のよろこ....
「回想録」より 著者:高村光太郎
太子を思いながら拵えたのであろう。技術上微笑したようなお顔になっているけれども、
拈華微笑の教義による微笑の意義を目指して拵えたという説があるようだが、私にはそう....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
々とした焔の下に、死に瀕した法月弦之丞の姿を見るのだ――といううなずき合いの眼、
拈華微笑だ。三位卿もただちょっと顎を下へ動かしたばかり、 「では」というと、蝶番....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
この地帯の常住魚族としても恥じない風貌がある。鼻下の微髯をヒレ酒の露にぬらして、
拈華微笑的なふくみ笑クボを大幅な顔にたたえるところ、たれかが「無尽会社の社長さん....