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拐引
「拐引〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拐引の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
六で、色の小白い、いわゆる渋皮の剥《む》けた娘であるから、昼間から付け狙っていて
拐引《かどわか》したのであろうという説が多数を占めたが、しょせんは一種の想像にと....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
らなかった。 秘密が破裂したあかつきは第一に殿様のおためにならない。大菱屋から
拐引《かどわかし》を言い立てられたら、あるいは殿様の御身分にかかわるようなことが....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。前夜の様子から考えると、なにか人と喧嘩でもしたのか。男のことですから、まさかに
拐引《かどわかし》に逢ったわけでもないだろうと思うんですが……。職人にしてはふだ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て来てくれそうなものだと云う者もある。そうなると、もしや人攫《ひとさら》いにでも
拐引《かどわか》されたのじゃあないかと云う疑いも起こる。あるいは神隠しかも知れな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
せりふ》は云わねえ。てめえは備前屋のお絹という娘を殺したろう。物取りか、遺恨か、
拐引《かどわかし》か、それを云え」 調べる者と調べられる者と、はじめから役者の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
について、屋敷内では議論が二つに分かれた。ひとの娘を無得心に連れて来るというのは
拐引同様の仕方であるから、内密にその仔細を明かしておとなしく連れてくるがよかろう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から、きょうは芝居を休んで掛け合いに来たのだ。もうこうなりゃあ出るところへ出て、
拐引の訴えをするから、そう思うがいい」 「どうとも勝手にするがいいのさ。白い黒い....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かに忍び込んだ人間が、偶然そこにいる美しい少女を見つけて、ふとした出来心で彼女を
拐引して行ったものとすると、その探索は面倒である。しかし子供とはいいながら、おて....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
官の身でござりました。昨夜|劫盗に逢いましたが、そのうちの二人は僧で、わたくしを
拐引してここへ運んで参ったのでござります」 愁いを含んで訴える姿は、又なく美し....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
たという罪に問おうとすれば、娘も最初から共謀である。さりとて、財物を奪ったとか、
拐引を働いたとかいうのでもない。結局、その娘も男も姦通の罪に処せられることになっ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
二三人のごろつきもまじっていたから、猶たまりません。 「ひとの店の女を連れ出せば
拐引だ。二本指でも何でも容赦が出来るものか。」 こんなことを云って嗾かけるから....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
た。 自分は長沙の人で、姓は金、名は汝利というものである。若いときにこの乞食に
拐引されて、まず唖になる薬を飲まされたので、物をいうことが出来なくなった。その家....