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「拒む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

拒むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
。モンロー主義もその主張は初めのうちは、北米の独立諸州に対してヨーロッパの干渉を拒むというだけのものであったのです。ところがその政策の内容は年と共にだんだん変わ....
或る女」より 著者:有島武郎
規則なのと窮迫しているのを思わせると、葉子は親身《しんみ》な同情にそそられるのを拒む事ができなかった。 倉地は四五歩|先立《さきだ》って、そのあとから葉子と木....
片信」より 著者:有島武郎
階級に同情と理解さえあれば、なんらかの意味において貢献ができるであろうに、それを拒む態度を示すのは、臆病《おくびょう》な、安全を庶幾《しょき》する心がけを暴露す....
星座」より 著者:有島武郎
実感的に想像して、こう心の中で呟いた。けれども同時に、彼の懐ろの内も暖いのを彼は拒むことができなかった。あれだけをおっかあに渡して、あれだけを卯三公にやって、あ....
宣言一つ」より 著者:有島武郎
は当然起こらねばならなかったことが起こりはじめたからだ。いかなる詭弁《きべん》も拒むことのできない事実の成り行きがそのあるべき道筋を辿《たど》りはじめたからだ。....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
るのに、民子は十七で今年の内にも縁談の話があって両親からそう言われれば、無造作に拒むことの出来ない身であるから、行末のことをいろいろ考えて見ると心配の多い訣であ....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
開いている事がある。私が私の想像にまかせて、ここに君の姿を写し出してみる事を君は拒むだろうか。私の鈍い頭にも同感というものの力がどのくらい働きうるかを私は自分で....
深夜の市長」より 著者:海野十三
剰さえ、吾等市民代表者の切なる要求を斥け、一件書類を金庫から取出して見せることを拒むとは横暴とも理不尽とも、実に言語道断の振舞いである。未だ曾て三百万人の市民は....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
れよ。主翁は黙して語らざるべし。再び聞かれよ、強いられよ、なお強いられよ。主翁は拒むことあたわずして、愁然としてその実を語るべきなり。 聞くのみにてはあき足ら....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
のであるから、この際できる丈何彼を見聞して置くがよいであろう……。』 もとより拒むべき筋合のものでございませぬから、私は早速身支度してこの親切な、老いたる竜神....
獄中消息」より 著者:大杉栄
これ実に至大至重の罪悪也。児たる我は、かくのごときの大罪を父に犯さしむるを絶対に拒む」と。噫々これはたして孝乎不孝乎。しかれどもまた翻りて思う。社会の基礎は家庭....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
て思い出せない。それなのに、頑強に最後のものを拒んだ、ほんとに好きなら、あんなに拒むはずがない。と言つても、きらいだという顔をしたこともない。 佐太郎は結局わ....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
生、どうか、少時私の申上げることに、お耳をお貸し下さい」 洋子は無論その願いを拒むわけにはゆかなかった。こんな優しい顔はしているが、彼女がもし先方の乞いを退け....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
へ寄ります。立ち話も出来ない。一緒にお出で下さい」 と本庄を顧みて云った。無論拒むことは出来なかったので、已むなく宮岡警部と並んで腰をかけた。警察官と相乗りは....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
破ッタラ処罰サレルコトヲ承知シマス』 一雄は日本に残っている妻のことを考えると拒むことが出来なかったと云います。心で父に罪を謝しながら、誓約せずにはいられなか....