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招じる
「招じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
招じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
家の、縁端での挨拶らしかった。
「そこに、珍客のための、席も設けてある。それに、
招じるがよいであろう」
「しからば――」
と、錆ごえが答えて、
「おのおの、御....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
し、来ります神の道は、(千道、百綱、道七つ。)とも言えば、(綾を織り、錦を敷きて
招じる。)と謡うほどだから、奥山人が、代々に伝えた紙細工に、巧を凝らして、千道百....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
に一度に彼は命令した。私はうすぐろくなったサンダルを隅っこの方にならべると女中の
招じる部屋、つまり彼がどっかりあぐらをかいている六畳の青畳の上へ近よった。 「は....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
な人柄だった。 しかし、父の酒飲みなのを知って舅たちが毎夜酒宴を張って、料亭に
招じるのを、あたしは見まい聞くまいとばかりしていた。いつであったか、父は米国から....
「絶縁体」より 著者:豊島与志雄
も、私には声をかけず、そこらをぶらついて帰っていった。私か妻かがその姿に気づいて
招じると、縁側に腰を下すこともあったが、お茶を一杯飲むだけですぐに立ち上った。 ....
「樹氷」より 著者:三好十郎
あるので、なんとなく老人に向って目礼をすると、先方も犬を叱りながら焚火の方へ私を
招じるような態度を示し、それで私は「こんちわ」といいながら、二人のそばへ寄って行....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
む。 出て来たのは子息の新蔵だった。父は登城して不在ですがまずお上がり下さいと
招じるのであった。 「御城中とな。ちょうどよい」 沢庵はそういって、すぐ自分も....