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招致
「招致〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
招致の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
う》峠から蝶ヶ岳、赤沢岳と迂廻して、この山に登るのであったら、到底今日の登山客を
招致することも、また槍ヶ岳が自然崇拝者の、渇仰《かつごう》の標的となるようなこと....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
取り出したのは、きのう朝、お濠方《ほりかた》畑野|蔵人《くらんど》から火急の
招致をうけたその招き状です。 「城中、内濠にていぶかしき変事|出来《しゅったい....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
べき生類憐《しょうるいあわれ》みの令が、ついに嗤《わら》うべき結果を当然のごとく
招致しまして、みつかり次第に拾って飼っておいた野良犬が、とうとう二万頭の多数に及....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
っては何が宗教にかくの如き権威を附与し、今にあっては、何が私達の見るが如き退縮を
招致したか。それは宗教が全く智的生活の羈絆に自己を委ね終ったからである。宗教はそ....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
ともできるのである。 時間の尺度の変更は、同時に、時間を含むあらゆる量の変更を
招致することはもちろんである。まず第一に速度であるがこれは時間に逆比例する。運動....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
考えてみると、当初の緊張が主として理知的でありあるいは道徳的である場合には笑いを
招致しやすく、これに反して緊張が情緒的または本能的である場合に泣くほうに推移しや....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
適応せんとする不断の意識的ないし無意識的努力はその環境に対する観察の精微と敏捷を
招致し養成するわけである。同時にまた自然の驚異の奥行きと神秘の深さに対する感覚を....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
ると、その類推からして、いつも非常時の一歩手前の心持を持続するのが本当の非常時を
招致しないための護符になるという変痴奇論にもまたいくらかの真実があるかもしれない....
「津浪と人間」より 著者:寺田寅彦
って脚下の安全なものを棄てようとする、それと同じ心理が、正しく地震や津浪の災害を
招致する、というよりはむしろ、地震や津浪から災害を製造する原動力になるのである。....
「春」より 著者:岡本かの子
っての美少女だった足立京子のなれの果てか――だが、あの美貌が、今日の京子の運命を
招致したものと言えば言える。 京子の美貌をめぐったあの数多くの男性女性。加奈子....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
ョージアン式の旧い邸宅のカビ臭さには尚更幾つもの But を続けた結果この新式を
招致して見たのだ。それでも矢張り But である。そして彼女は夫スワンソン氏にも....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
くら賢明の西洋人でも一人ではやり遂げることは出来ない。一人仏教の分るものを北京に
招致したいということであったので成田昌信君が行っております。材料だけは日本で整理....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
た。かくてこの年十二月平城京址調査の目的を以て奈良市に出張した際に、北畠男爵から
招致せられて猛烈なるお目玉を頂戴し、さらに同男爵直接の案内によって、生れて始めて....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
つは、これらのすべての施設が全部完成して、動き出したならば、きっと日本一の、外人
招致の温泉遊覧地になったに違いないのに! と、それを他人事ならず残念に思わずにも....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
な人々も見受けられるが、これはやがてその俳句に軽浮な跡がみえて、第二の墜落時代を
招致する原因になろうかと自分は思う。 人生というものはある意味において随分俗な....