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拝見
「拝見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拝見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ものを持っている。
「お暇なら一つ御覧を願いましょうかな。」
「おお、さっそく、
拝見しましょう。」
崋山はある興奮に似た感情を隠すように、ややわざとらしく微笑....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
快な感じを与えた。――現に彼には、同席の大名に、あまりお煙管が見事だからちょいと
拝見させて頂きたいと、云われた後《あと》では、のみなれた煙草の煙までがいつもより....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
ねじ》りながら、元気よく私に挨拶《あいさつ》しました。
「いや、あなたの魔術さえ
拝見出来れば、雨くらいは何ともありません。」
私は椅子《いす》に腰かけてから、....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
た。
「いや、よくわかりました。無論十二指腸の潰瘍《かいよう》です。が、ただいま
拝見した所じゃ、腹膜炎を起していますな。何しろこう下腹《したはら》が押し上げられ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
隣に坐っていた花房《はなぶさ》の方を向いて、
「この間の君の小説は、大へん面白く
拝見しましたよ。あれは何から材料を取ったんですか。」
「あれですか。あれはゲスタ....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
ありません。そこで取次ぎに出て来た小厮《しょうし》に、ともかくも黄一峯の秋山図を
拝見したいという、遠来の意を伝えた後《のち》、思白《しはく》先生が書いてくれた紹....
「或る女」より 著者:有島武郎
「倉地さん、あなたはきょう少しどうかなすっていらっしゃるわ。それはその時ちゃんと
拝見したじゃありませんか」
といいながらすばやく目くばせすると、事務長はすぐ何....
「或る女」より 著者:有島武郎
せん。だから書きもいたしませんでした。あなたのお手紙もきょういただいたものまでは
拝見せずにずたずたに破って捨ててしまいました。その心をお察しくださいまし。
う....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、蒲団へ膝を乗懸けて、 「何を下すったい。」 「開けて見ても可いかね。」 「早く
拝見おしなねえ。」 「あら! 見ちゃ可厭よ、酷いわ、小母さんは。」 と背中を推....
「親子」より 著者:有島武郎
身じたくにかかった。そして監督の案内で農場内を見てまわった。 「私は実はこちらを
拝見するのははじめてで、帳場に任して何もさせていたもんでございますから、……もっ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
をつくります時、縫がものさしを取って、革鞄の寸法を的に切りましたが、ここで実物を
拝見しますと、その大さと言い、錠前のある位置と言い、ほとんど寸分の違いもありませ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
』の作者に言おう。これは糸七を頂いたのでは決してない。…… 七 「
拝見な。」 「は、どうぞ。」 雑誌に被せた表紙の上へ、巻紙を添えて出す、かな交....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
という感じがしたのに、賢君の丹精で、机の上に活かったのは感謝する。 早く行って
拝見しよう、……が、また誰か、台所の方で、私の帰るのを待っているものはなかったで....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
を赧く染められました。 それから私は斯んな事もお訊きしました。―― 『斯うして
拝見致しますと竜宮は、いかにもきれいで、のんきらしく結構に思われますが、矢張り神....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
内心縄張内を荒らされてる様な気が仕てます、矢先へ二十一本というものを、続けざまに
拝見させられましたから、焼餅が焼けて堪らなかったと見え、何でも一時ごろでしたろう....