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「拠点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

拠点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
。やがて、“Kangek”岬を過ぎ、“Upernavik”島を右に見て、いよいよ拠点となるホルムス島付近の「|悪魔の拇指」という一峡湾に上陸した。仮定「|冥路の....
二重心臓」より 著者:夢野久作
アトで呉羽嬢に何をされるか解りませんからね」 「君。想像は禁物だよ。チャンとした拠点のある証言を基礎として考えなくちゃ……」 「モウ、それだけですか。変った事は....
文学と生活」より 著者:宮本百合子
そそってゆくような肉体小説の氾濫の中に、人生に対するよりどころだの、自分の良心の拠点だけが見出されるというのだろうか。社会主義の社会での婦人勤労状態や日常生活の....
戦争はわたしたちからすべてを奪う」より 著者:宮本百合子
れが国際的な軍需生産者の独占資本に使役されるとき、戦争行為におかれた国々の軍事的拠点に、想像できないほど巨大な破壊力を加えるばかりでなく、その周辺の全く無罪な人....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
したのを兵馬は覚えている。 それは天下国家のこと。兵馬の現在は、当分、この地を拠点にとって敵の行方《ゆくえ》を探すのだが、差当っては今に始めぬ滞在の費用問題。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
内として、甲府城をめざして進んで行ったことも明らかであります。彼等は、甲府の城を拠点として、容易ならぬ陰謀を企《くわだ》てんとしていることも明らかであります。 ....
再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
義・に対する批判を、もう一つ具体的な形に於ける或る現象にまで追跡して、認識論的な拠点を新しく築くことを試みたいと思う。科学的精神に対する教学的精神の問題が、夫だ....
ヒューメーンということに就て」より 著者:豊島与志雄
である。立論の根拠を明にして置かないと、とんだ誤解をせられ易い。論を見て其の論の拠点までも省察してくれるほどの親切は、今の忙しい文壇に少なそうだから。 或る作....
堕落論」より 著者:坂口安吾
数人の親切をしりぞけて東京にふみとどまっていた。大井広介の焼跡の防空壕を、最後の拠点にするつもりで、そして九州へ疎開する大井広介と別れたときは東京からあらゆる友....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
ぐんで下さるのである。 然し、これを要するに、ひとたび混乱期にぶつかるや、生活拠点も思想信念も見失い、礼儀も仁義も見失って、子供の原始そのままの生活力や仁愛に....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
彼は塚の裾の岩へ縋り付いて呼吸を調えた。彼にとって道了塚は、罪悪の巣であり仕事の拠点であり悲惨惨酷の思い出の形見であった。彼は眼を上げて塚を見上げた。二十年もの....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ワへ、伊那へ。遺跡から判断して三ツの古代人の発展方向のその重大な分岐点、聖なる根拠点たる穂高神社。又その山上たる穂高の峯は信濃側の信仰からは一ノ山と見られるのが....
殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
と闘って、これを打ち倒す以外にない そして、資本主義と闘ってこれを打ち倒すための拠点になるものは労働組合だ それも急進的な左翼的組合でなければならん ――そうい....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
(左側にてファウストに。) あれを見い。あそこが己には心許ない。 あそこの我拠点がどうもあぶない。 礫の飛ぶのも見えぬ。 低い岩には、もう敵が上っている。 ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
は十二日の敗報を受けてもこれは戦場の一波瀾ぐらいに考え、その後逐次敗報を得るも一拠点を失ったに過ぎないとし、側方より敵の後方に兵を進めてこれを退却せしむる当時の....