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拱廊
「拱廊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拱廊の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
の方へと馬を進めた。そして待ち受けていた召使に馬をとらせると、玄関のゴシック風の
拱廊《きょうろう》に入った。そこからはしのび足の侍者が、無言のまま、多くのうす暗....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
にとった突当りを左折し、それから、今来た廊下の向う側に出ると、法水の横手には短い
拱廊が現われ、その列柱の蔭に並んでいるのが、和式の具足類だった。
拱廊の入口は、大....
「未開な風景」より 著者:宮本百合子
から硝子の円天井へ反響した。 エスカレータアで投げ上げられた群集は、大抵建物の
拱廊から下を覗いた。八階から段段段、資本主義商業の色さまざまな断面図。 ――ま....
「南路」より 著者:宮本百合子
響するやや暗い広間では、白い柱列《コラム》や大きな硝子扉が、淋しく強く眼に写る。
拱廊《アーケード》になった正面入口まで出て見た。が、到る処に、風のない初冬の夜が....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
子供を守《もり》しながらその姿を描いて楽しむかわいい婢《おんな》ら! オデオンの
拱廊《きょうろう》がなければ、僕はアメリカの草原を喜ぶ。わが魂は人跡いたらぬ森林....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ら、フランスは今それをしてるところだ。評議するならしろ、やくざ者め! オデオンの
拱廊《きょうろう》で新聞なんか読むからそういうことになるんだ。一スーの金を出して....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
方もなかったのです。それからあなたはどこかへ行かれてしまいました。一度オデオンの
拱廊《きょうろう》の下で新聞を読んでいました時、あなたが通られるのを見たように思....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
半月魚という、ながい鎌鰭のあるうつくしい魚がひらひらと……。そして、森はまた花の
拱廊をつらねている。 「僕はこの島を、新日本島ということにした。ハチロウのために....