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拳闘
「拳闘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拳闘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
ませるのは不本意のことも確かである。云わば彼の心もちは強敵との試合を目前に控えた
拳闘家《けんとうか》の気組みと変りはない。しかしそれよりも忘れられないのはお嬢さ....
「酒の追憶」より 著者:太宰治
へはいって、郷里の先輩に連れられ、赤坂の料亭に行った事があるけれども、その先輩は
拳闘家で、中国、満洲を永い事わたり歩き、見るからに堂々たる偉丈夫、そうしてそのひ....
「世相」より 著者:織田作之助
ひたむきな生き方は出来なかった。彼は生涯女の後を追い続けたが、私は静子がやがて某
拳闘選手と二人で満州に走った時、満州は遠すぎると思った。追いもせず大阪に残った私....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
いかも知れないが、信玄は深謀にして精強、謙信は尖鋭にして果断、実にいい取組みで、
拳闘で云えば、体重の相違もなく、両方とも鍛練された武器を持っていたわけであるから....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
る。貴方方の船、働かない人、これ。(偉張る)貴方方、プロレタリア、これ、やる!(
拳闘のような真似――それからお手々つないでをやり、又突ッかかって行く恰好)――大....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
したが、人数は五名であった。まずテッド博士。それからポオ助教授に帆村荘六。射撃と
拳闘の名手のケネデー軍曹。それから三根夫。 この発表で、三根夫はじぶんが第一番....
「金属人間」より 著者:海野十三
が、ひしめきあって、舞台の上の怪物の動くあとを、目で追いかけていた。 舞台は、
拳闘のリングのように、見物人に四方をかこまれてまん中にあり、いちだん高くなってい....
「天馬」より 著者:金史良
になった。柔道初段以上というおどかしもどうやら効目がなく二段や三段はおろか物騒な
拳闘選手までうようよしている。家もない、妻もない、子もない、金もない。最後に彼が....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
こへ私を探しにきたものだ。Sというそのころ有名なボクサーが同級生で、学校を休んで
拳闘のグラブをもってやってきて、この草原で
拳闘の練習をしたこともあるが、私は当時....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
ある。光一のたった三ツ年長である。 光一はカリエスでギプスをはめているくせに、
拳闘のグローブを買ってきて立廻りの稽古にうちこんだり、にわかに思いたって、絵やフ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
たのは大河無門だった。かれの不器用さは朝倉先生どころではなく、その手振りはまるで
拳闘でもやっているような格好であり、その足の運びには、四股をふむ時のような力がこ....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
ら、突然叫びが起った。続いて他の叫びが相応じた。 ――あ、此奴。 ――おや、
拳闘で来るか。 二人は弾かれたように取っ組んだ両手を離した。改めて二人は互の顔....
「影」より 著者:岡本綺堂
。 おつや あら、なにが怖いのさ。太ァちゃんは不断から強い強いと自慢して、将来は
拳闘家になると威張っているんじゃないか。ここにはこの通り、おとっさんもいるし、あ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
話がだんだん伝わりて、同市発行の滑稽雑誌に、英国宗の僧正とローマ教の僧正と互いに
拳闘しておる図を掲げ、その中間に拙者が平座して、傍観しながらあきれておる図をそえ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
を取り戻して、これを我々の日常生活や、いろいろの体育競技(例えば乗馬、競争歩行、
拳闘、水泳、ダンス等)に応用して、以てその能率を上げさせ、身体のエネルギー浪費の....