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拷
「拷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ごぜ》に身をやつして、小文吾《こぶんご》を殺そうとする。それがいったんつかまって
拷問《ごうもん》されたあげくに、荘介《そうすけ》に助けられる。あの段どりが実にな....
「春」より 著者:芥川竜之介
言のまま、ゆっくり草履《ぞうり》を運んで行った。この沈黙は確かに篤介には精神的|
拷問《ごうもん》に等《ひと》しいらしかった。彼は何か言おうとするようにちょっと一....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
どこへ行ったのか? それはわたしにもわからないのです。まあ、お待ちなさい。いくら
拷問《ごうもん》にかけられても、知らない事は申されますまい。その上わたしもこうな....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
っと足を休め、ファウストにこの子供を指し示した。 「あの林檎を御覧なさい。あれは
拷問の道具ですよ。」 ファウストの悲劇はこういう言葉にやっと五幕目の幕を挙げは....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
うのは、その幾十年か前にも一度あったんだそうだ。与茂七というのが無実の罪でひどい
拷問にあって殺されてしまった。そのたたりなんだそうだ。そして現に、今言った秋山家....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
こっちからたずねることだけに答えればよい。それを守らなければお前の気にいるような
拷問をいくつでもしてあげるよ。たとえば、こんなのはどうだ」 頭目が、椅子の腕木....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
、鉄の火箸で、ため打ちにピシャリ打ちピシリと当てる。八寸釘を、横に打つようなこの
拷掠に、ひッつる肌に青い筋の蜿るのさえ、紫色にのたうちつつも、お澄は声も立てず、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
年の間、夜に、日に、短銃を持たせられた、血を絞り、肉を刻み、骨を砂利にするような
拷掠に、よくもこの手が、鉄にも鉛にもなりませんでした。ああ、全く魔のごとき残虐に....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
仕切って、御寮人に楽をさせる処さね。その柔かい膝に、友染も露出になるまで、石頭の
拷問に掛けて、芝居で泣いていては済みそうもないんだが。 可しさ、それも。 と....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
られる。思いやられる。お前さんも聞いていようか。むかし、正しい武家の女性たちは、
拷問の笞、火水の責にも、断じて口を開かない時、ただ、衣を褫う、肌着を剥ぐ、裸体に....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
掛で幅はわたしの上腿の四分の三くらい狭く、高さは下腿の三分の二よりも高い。まるで
拷問の道具に好く似ているので、わたしは思わずぞっとして退いた。 二三歩あるくと....
「発明小僧」より 著者:海野十三
ず二百|艘ですかナ……これこれ気絶しちゃいけません。起きて下さい。」 傷つかず
拷問器 内相「お前かい、発明小僧ちゅうのは。」 小僧「さいでごわす。ところで本発....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
けては天下一で、あれに捕ったら往生だ。罪の有る無しは話には成らぬ。世にも不思議な
拷問で、もう五六人は殺されたろう。阿波の高市に来た旅役者の嵐雛丸も殺された。越後....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
火したので、早速馳付けたけれども、それだけはとうとう焼けた。この娘かと云うので、
拷問めいた事までしたが、見たものの過失で、焼けはじめの頃自分の内に居た事が明に分....
「山吹」より 著者:泉鏡花
れにつけても、はい、昔の罪が思われます。せめて、朝に晩に、この身体を折檻されて、
拷問苛責の苦を受けましたら、何ほどかの罪滅しになりましょうと、それも、はい、後の....