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持する
「持する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
持するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
身を語るものは必ずしもこう言ったことではない。むしろ彼の天才に、――彼の生活を維
持するに足る詩的天才に信頼したために胃袋の一語を忘れたことである。(この章にもや....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
明かな事実であります。多くのエライ人は文学に逃げ込みました。文学は独立の思想を維
持する人のために、もっとも便益なる隠れ場所であろうと思います。しかしながらただ今....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
調和を持ち来すために進歩させねばならぬ生活は、どちらの生活だ。社会生活の現状を維
持する為めに、私達はここまで進んで来た個人生活を停止し若しくは退歩させて、社会生....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
象に関する理論である。その説によると、燃焼の際には空気が消費される。また燃焼を支
持することのできないような気体中では動物は生きていられないというのである。レオナ....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
まいか。少しく我田引水に近いが僕の去年の境遇では、僕がどこまでも精神上の清潔を保
持するならば、僕の一家は離散するのほかはなかったし罪悪と知って罪悪を犯した苦しさ....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
落されて了う。文人の寿命は相撲と同じだと云うが、相撲よりも一層果敢ない。声名を維
持するには常に頭脳を養うに努力しなけりゃならず、頭脳を養うには矢張資本の潤沢を要....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
巫たちは、数々、顕霊を示し、幽冥を通じて、俗人を驚かし、郷土に一種の権力をさえ把
持すること、今も昔に、そんなにかわりなく、奥羽地方は、特に多い、と聞く。 むか....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
透明なものに化するもので、謂わば夜の闇に光る影のようなものである。この全宇宙を支
持する偉大なる暗黒は、太陽や、月や、星によって駆逐さるることなく、一つの永遠の墓....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
術家としてはいかなる団体にも所属しないことを理想としているものである。(生活を維
持するための所属や、生活権擁護のための組合は別である)。 それが自分の意志の弱....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
る感応は、ある線に沿うてを有して存在する。金属は導体なるがために、かかる状態を保
持することが出来ない」と書いた。 かように、電気は導体に在るのではなくて、媒介....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
々自家の塁を固うするはやはり同じ性質の思想が累をなすのである。最も近代人的態度を
持する島村抱月君もまた恐らくこの種の葛藤を属々繰返されるだろう。 この殆んど第....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
であったそうだ。如何に物価の安い四十年前でもまた如何に小人数でも十一円で一家を維
持するというは容易でなかったから、岡目から見るように気楽でなかったのは想像される....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
政教の関係を実視せんことを欲せしゆえんなり。 政教子曰く、およそ一国の独立を維
持するに、最も必要なるもの三種あり。曰く、言語なり、歴史なり、宗教なり。言語、歴....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
もって国教となすにもかかわらず、宗教の勢力実に微々たり。ただ旧慣によりて堂宇を維
持するもののごとし。午後、植物園、動物園を一覧す。すべてこの種の設備は、リオデジ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ることもまた明らかである。日本の平和と繁栄を望みいかなる国とも平等に友好関係を保
持することを望むわれわれは、かかる危険な安保体制とその遂行のために企図されている....