»
持ち場
「持ち場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
持ち場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
こう》じた所から、邪推もこの頃廻すようになっている。
ある夏の午後、お松さんの
持ち場の卓子《テエブル》にいた外国語学校の生徒らしいのが、巻煙草《まきたばこ》を....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んは急死したと披露されているけれども、どうも変死らしいという噂が立った。ここらを
持ち場にしている下っ引の源次がそれを聞き込んで、だんだん探索を進めてゆくと、おま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たれてしまいました。こいつは大しくじり、あやまりました。だが、あの辺は瀬戸物町の
持ち場じゃありませんか」 「瀬戸物町もこの頃はひどく弱ったからな」と、半七は考え....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
引の半七が自分の縄張りの神田以外に踏み出して働くことである。岡っ引にはめいめいの
持ち場がある。それをむやみに踏み越えて、諸方で活動するのは嘘らしいというのである....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
夫たちは力強い鈍さをもって、互いに今まで立ち尽くしていた所を歩み離れてめいめいの
持ち場につく。お内儀さんたちは右に左に夫や兄や情人やを介抱して駆け歩く。今まで陶....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
に洩れなくすることが出来るよう準備をし、消防及び毒瓦斯防護係の方は、直ちに、その
持ち場持ち場に、おつき下さることを御忘れないように願います。そして、いよいよ敵機....
「蠅男」より 著者:海野十三
んです」 それから藤三親分は、帆村にいろいろと仲間の習慣の話や、縄ばりのこと、
持ち場などについて、こまごました注意を与えたのち、 「さあ、これは今夜の、わしか....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
らしい。 「これ」と信玄は不安そうに、「どうせ評定は永くなる。固めの方が肝腎だ。
持ち場持ち場へ帰るがいい」足軽大将の居並んだ方へ、括れた二重顎を刳くって見せた。....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
宙艇のスピードは、だんだんと早くなった。艇内のエンジンは気持よく動き、各員はその
持ち場を守ってよく働いた。佐々記者は、今度は食料品係を仰せつかってまめまめしく立....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
んと椅子からとびあがった。 交替時刻 「第六直艇夫、作業やめ。第一直艇夫、
持ち場につけ!」 高声器から、先任の当直操縦士の声が、ひびきわたる。 「そら、....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
パイ軍曹どの、ここへ来て、自分に代ってうってください」 「いやだ。おれは、おれの
持ち場がある。ピート一等兵。はやく、うて!」 「いやになっちまうな。地底戦車兵に....
「死者の書」より 著者:折口信夫
して居た僧たちは、爽やかな朝の眼を※いて、食堂へ降りて行った。奴婢は、其々もち場
持ち場の掃除を励む為に、ようべの雨に洗ったようになった、境内の沙地に出て来た。 ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
果を奏したのであった。 彼は落ちついてきた。夜の更けるにしたがって、彼は自分の
持ち場に偶然おこるべき事故に対して、いっそうの注意を払うようになった。私は午前二....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
、留場ト号シ、銘々、私ニ持場ヲ定、百姓家ヘ参リ合力ヲ乞』というように、合力を乞う
持ち場をさえ、定めるようになってしまい、甚しいのに至っては『近来浪人共、槍鉄砲等....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
例の連詞を述べた時には、ワッと上がる歓呼の声で、来てはならない守殿の者まで自分の
持ち場を打ち捨てて見に来るというありさまであったが、この時裏の楽屋から美しい腰元....