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指図
「指図〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
指図の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雛がたり」より 著者:泉鏡花
ふと小用場を借りたくなった。 中戸を開けて、土間をずッと奥へ、という娘さんの
指図に任せて、古くて大きいその中戸を開けると、妙な建方、すぐに壁で、壁の窓からむ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、あの早瀬子の居らるる路地を、私通りがかりに覗きますると、何か、魚屋体のものが、
指図をいたして、荷物を片着けおりまする最中。どこへ引越される、と聞きましたら、(....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
った。シーザーから三〇〇年後に彼らは大僧正テオフィロス(Theophilos)の
指図によっていったん復興されていたアレキサンドリアの図書館を掠奪し、更に三〇〇年....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
した兜ではありませんね。 夫人 だから、およしなさいまし、葛や、しばらくそこへ。
指図のまま、葛、その兜を獅子頭の傍に置く。 お帰りまでに、きっとお気に入るものを....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
くらか与易く思った処へ、明が行燈を提げて来たので、ますます力づいた宰八は、二人の
指図に、思切って庭へ出たが、もうそれまでに漕ぎ着ければ、露に濡れる分は厭わぬ親仁....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
構えたのは凄かろう。 (まず一ツ上って、こっちへ。) と按摩の方から、この杯の
指図をする。その工合が、謹んで聞け、といった、頗る権高なものさ。どかりとそこへ構....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
は無いらしく、連立って行く先を、内証で、抱主の蔦家の女房とひそひそと囁いて、その
指図に任かせた始末。 披露の日は、目も眩むように暑かったと云った。 主人が主....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
には、狼の牙やら、狐の目やら、鼬の足やら、つなぎ合せた長数珠に三重に捲きながらの
指図でござった。 ……不思議というは、青い腰も血の胸も、死骸はすっくり俎の上へ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
力で眼を覚まして戴いたのだそうでございます。その神さまというのは、大国主神様のお
指図を受けて、新らしい帰幽者の世話をして下さる方なのでございます。これにつきては....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
劇ができない。早々東京へ引越すべしというのが批評家の意見なのである。会社の移転の
指図までするやつもするやつだが、またそれをまに受けて引越すやつのまぬけさかげんと....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
が荷車に穀物のふくろをつんでいました。丈の高い口ひげのある男が長靴をはいて仕事の
指図をしていました。その人がこの親方でした。 マルコはおそるおそるその人のそば....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
てちょいちょい遊びに行ったが、今のお縫になっても相変らず、……きっとだと、両親が
指図で、小僧兼内弟子の弥吉というのを迎に出すことにした。 「菊枝が毎度出ましてお....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
に洩れたばかりであるが、肩の怒りよう、眼の配り、引手繰そうに見えたので。返事と、
指図と、受取ろう、をほとんど三人に同時に言われて、片手に掴んだ蝙蝠傘を、くるりと....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
、あなたね、少し離れた処で、密と様子を見ていて下さい。……後生ですから。」 「お
指図通り。」 私もここは声を密めよう。 「兄さん、兄さん――」 「うーむ。」 ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
けて連れて行く。 「まず、安心だ。うん八蔵|帰ったか、それその死骸の面を見いと、
指図に八蔵心得て叢中より泰助を引摺り出し、「おや、此奴あ探偵だ。我を非道い目に逢....