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「指弾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

指弾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
花燭」より 著者:太宰治
だ。僕は、君たちの出現を待っていたのです。好人物と言われて笑われ、ばかと言われて指弾《しだん》され、廃人と言われて軽蔑されても、だまってこらえて待っていた。どん....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
いつもながら、淫祠《いんし》邪教にはつきものの催眠宗教であって、わけても、当局の指弾をうけた点というのが、一つあった。それは、信者の催眠中、癩《らい》に似た感覚....
苦力頭の表情」より 著者:里村欣三
殴りつけた。 俺は愛に渇した。十六で五つも年上の娘と恋に落ちた。そして村一統の指弾の的標になった。 ――血は争えないものだ。お前のおふくろもお前と同じに肩あ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
程を理由なく拒否する等の市会始まっての非行を演じた為、市議動坂三郎氏より痛烈なる指弾を受け、市長金庫の立会開扉を求められたが、傲岸なる市長は之をも拒絶した。併し....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
幕の応仁の乱も、意義があると云うべきである。 応仁の乱の責任者として、古来最も指弾されて居るのは、将軍義政で、秕政と驕奢が、その起因をなしたと云われる。 義....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
護士に支払う高と云うものは少からぬものだった。それを女手で、ましてや今は世間から指弾されて、近づく人もない時にどうして生み出す事が出来よう。身の廻りのものを一つ....
縮図」より 著者:徳田秋声
かく一目で看通しがつき、統制の取れるような組織になっているこの許可制度は、無下に指弾すべきでもなかった。雇傭関係は自発的にも法的にも次第に合理化されつつあり、末....
姥捨」より 著者:太宰治
は、忘れてはならぬ。責任は、みんなおれに在るのだ。世の中のひとが、もし、あの人を指弾するなら、おれは、どんなにでもして、あのひとをかばわなければならぬ。あの女は....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
族的家庭的美点とか、として説明されたものが、公娼の場合に就いては却って国辱として指弾されざるを得ないのだ。廃娼運動はこの国辱的公娼の廃止に於てだけ成功を収めよう....
答案落第」より 著者:太宰治
もない、ただずんぐり大きい醜貌の三十男にすぎなくなった。この男を神は、世の嘲笑と指弾と軽蔑と警戒と非難と蹂躙と黙殺の炎の中に投げ込んだ。男はその炎の中で、しばら....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
も、同様になさい。戦いの範囲をお広げなさい。政治や宗教などの些事《さじ》のために指弾し合ってはいけません。それは取るに足らぬ事柄です。あなたがたの民族が、教会の....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、異人種の恋、悩みに上下はない。兄妹の恋、近親の恋、いずれも世に容れられず、世の指弾と闘わなければ生きぬくことができない。 骨子としては、そう珍しいものではな....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ります。また、私たちは、先生が、いかなる事情の下においても、教育家として社会から指弾されるような言動に出られようとは、断じて信じることが出来ません。従って、私た....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
われるとともに、基衡がやはり父清衡と同じく王地を押領する者として、心ある公家から指弾されていた趣を察することが出来よう。 基衡がいかに横暴を極めていたかの有様....
回顧と展望」より 著者:高木貞治
eit ということを言った.これも一つの大きいAだが,それは浅薄無用なる一般論を指弾したのであろう.クラインが今生きて居たら,現今の抽象数学を空虚な一般論とした....