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「按ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

按ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
おかしな皮の臭がして、そこら中水だらけ。 二十七 それ熟々、史を按ずるに、城なり、陣所、戦場なり、軍は婦の出る方が大概|敗ける。この日、道学先生....
真田幸村」より 著者:菊池寛
っているから信繁と云ったことは、確である。 『真田家古老物語』の著者桃井友直は「按ずるに初は、信繁と称し、中頃幸重、後に信賀と称せられしものなり」と云っている。....
運命」より 著者:幸田露伴
、朕をして叔父を殺すの名あらしむるなかれと。(蕭繹は梁の孝元皇帝なり。今|梁書を按ずるに、此事を載せず。蓋し元帝兵を挙げて賊を誅し京に入らんことを図る。時に河東....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
らく無言になった。眼は半眼になって終った。然しまだ苦んだ顔にはならぬ、碁の手でも按ずるような沈んだのみの顔であった。 「取った男は何様な男だ。其顔つきは。」 「....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
番を待っているデックが答える。こいつが店へ這入ってきたとき魚のにおいがしたから、按ずるに、このデックは四、五軒さきの魚屋の若い者であろう。と言っても、べつにいな....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
として手段方法を案じはじめたのです。 二十五 つらつら地図を按ずると、どうもなんとなく、第六感的に、北東部が気になってならない。ここから北東....
歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
古書には「霧に匂ひのあるものなり云々」とあるが水滴ばかりでは香のあるはずはない。按ずるに、霧の凝結する核となる塵埃中にはいろいろ香や臭のあるものもあってこれが鼻....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
汝)がウナに変じ、ンナとなったものらしい。日本海岸でンナという言葉をきくと語源を按ずるに苦しむが、奇妙なことに、私のすむ太平洋岸の伊東温泉地方では汝をウヌと云い....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
天を仰いで吹っかける冷酒五臓六腑へ浸み渡りたり それつらつらいろは四十七文字を按ずるに、こちゃ登り詰めたるやまけの「ま」が脱ければ残るところの「やけ」となるは....
三枚続」より 著者:泉鏡花
子に思うさま煽がせさえすれば、畳に生した根も葉も無く、愛吉は退散しそうに見える。按ずるに煽ぐという字は火偏に扇である、しかればますます奴の※が盛になっても、消え....
四十年前」より 著者:内田魯庵
しての責を引いて挂冠したが、潮の如くに押寄せると民論は益々政府に肉迫し、易水剣を按ずる壮士は慷慨激越して物情|洶々、帝都は今にも革命の巷とならんとする如き混乱に....
上野」より 著者:永井荷風
韻士ノ之ニ居ル者鮮シトナサズ。」 服部南郭の不忍池畔に住んだのは其文集について按ずるに享保初年の頃で、いくばくもなくして本郷に移り又芝に移った。南郭文集初編巻....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
使の後に国号を改めて日本と称したとあるのである。ここにおいてさらに我が続日本紀を按ずるに、文武天皇大宝二年五月、遣唐持節使|粟田真人唐に入る。真人初め唐に至るや....
間人考」より 著者:喜田貞吉
天武天皇朝に※部と書いてハセツカベと訓ませていた事の明証あるにおいてをやである。按ずるに、ハセツカベは駆使の賤役に従事した低級の部民である。しかもそれは賤民とい....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
、これすなわち穢多だという様に解している。「越多の種落之を阿麻別と謂ふ。和名抄を按ずるに、載する所諸国の郷名に余戸と称する者一国或は十余所に及ぶ。(中略)。昔王....