挙がる[語句情報] »
挙がる
「挙がる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
挙がるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
にかく神森ありての神社なり。昨今三千円やそこらの金を無理算段して神社の設備大いに
挙がると称する諸社を見るに、すでに神林の蓊鬱《おううつ》たるなきゆえ、古えを忍ぶ....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
其処まで行って見よう。果して君の説が正しいか、それとも、僕の恐ろしい予想に軍配が
挙がるか――」 で、私達は二人共亢奮して歩き続けた。 もうこの附近はW駅の西....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ても、新興国の当路者がここに意を致すことなくんば、富国はともあれ、強兵の実は遂に
挙がるまいと思われる。(昭和8・1「文藝春秋」) 満洲の夏 この頃は満洲の噂が....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
はるかに雄叫びの声がすると思っているうちに、寺部、梅ヶ坪の城に暗をつらぬいて火が
挙がるのを見て、驚き且ついぶかった。大高城に最も近い丸根、鷲津を差置いて、寺部な....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
みると、城の方でも地下道を掘って来る始末である。日暮れた頃、城中三の丸辺から火が
挙がるのを寄手見て失火であろうと推測したが、豈計らんや生木生草を焼いて、寄手の地....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
題が或る程度まで具体化することになれば、北満鉄道問題解決以来の「日ソ親善」の実が
挙がることになっただろう。 処が之は単に外務省式な見透しであって、関東軍が現地....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
処が丁度、某華族の夫人などが中堅で、この良家の不良マダム達の賭博という犯罪が
挙がることになって来た。これで物好きなおセッカイも決して、ただの物好きなおセッカ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
急遽手を上げて制した。
「名は言うな! 先方も直参《じきさん》の士、確たる実証の
挙がるまでは、姓名を出すのも気の毒じゃ、万事、貴様とわしの胸に、な、わかっておる....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
の舵機が物のみごとに破壊された。新しい囚虜を得た、歓呼の鯨波が、ドッといっせいに
挙がる。 おお、魯西亜の軍船アレウート号は、われらが手に落ちた。そして――と横....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
いはみずから先例を示し、百方その術を尽くすといえども、今日に至るまでいまだ実効の
挙がるを見ず、政府は依然たる専制の政府、人民は依然たる無気無力の愚民のみ。あるい....
「生不動」より 著者:橘外男
が、ちょうどその時であった。ギャッ! と悲鳴ともつかず絶叫ともつかぬ異様な叫びが
挙がると同時に、提灯の光が慌しく飛び退いて私の眼前に立ちはだかっていた人波が一時....
「伝不習乎」より 著者:北大路魯山人
である。しかし、どっちが本当に美味を持っていたかというと、昔の簡単な料理に軍配が
挙がる。少なくとも今日の料理が次第にインチキ料理になりつつあることは争われぬ事実....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
のものはみな鳴り、小径から彼方の村へかけて裂いて投げつけるような女子供の叫び声が
挙がる。そして間もなく地軸を捻じ切るような底気味の悪い大音響が天地を支配して、洪....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
り。
ネエレウス族とトリイトン等と
この祭執り行ふわれ等の誉
いかに高く
挙がるかを見よ。
セイレエン等
いづくにて、いかに赫かむも、
誉はいにし....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
禄の俳感覚は活き活きとしていた。それが後衰えて、中興を説き、復活を唱うる声が高く
挙がるとともに、かえって擬古を助長して脚下の社会との縁を薄くしたことは、古来何度....