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挙ぐ
「挙ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
挙ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
十歩ならざるに、伴天連《ばてれん》めきたる人影《ひとかげ》あり。その人、わが眼を
挙ぐるより早く、風の如く来りて、問いけるは、「汝、われを知るや」と。われ、眼《ま....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
った。違う! これは楽く歌う鳥だ、面白い。それも愉快だ。おい、酒を寄越せ。 手を
挙ぐ。たちまち闥開けて、三人の侍女、二罎の酒と、白金の皿に一対の玉盞を捧げて出づ....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
つ、あちこち歩行く。歩行くに連れて、烏の形動き絡うを見て、次第に疑惑を増し、手を
挙ぐれば、烏等も同じく挙げ、袖を振動かせば、斉しく振動かし、足を爪立つれば爪立ち....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
っとも時|経ったか、竹も古びて、縄も中弛みがして、草に引摺る。跨いで越すに、足を
挙ぐるまでもなかったけれども、路に着けた封印は、そう無雑作には破れなかった。 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
通信――即ち霊媒の口を通じ或は手を通じて霊界居住者が現界の我々に寄せる通信、例を
挙ぐれば Gerldine Cummins の Beyond Human Per....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、しかし彼は、稀に見る多方面の霊媒であった。彼を通じて起った、主なる心霊の現象を
挙ぐれば、(一)大小の敲音、(二)種々の光、(三)種々の香気、(四)種々の楽声、....
「妖怪学」より 著者:井上円了
して、心理的妖怪とは、無形的精神の変化作用より生ずるものをいう。 今その一例を
挙ぐれば、狐火、流星、不知火、蜃気楼、および京都下加茂社内へ移植する木はみな柊に....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
刻に当たって、なにかその人の身の上に事が起こったということがあります。その一例を
挙ぐれば、ここにいないところの兄弟が突然目に触れると、ちょうどその時分に国元で、....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
ここに、感覚より生ずる夢の事実を報告せんとす。西洋の心理書に引用する二、三の例を
挙ぐるに、 ○ある貴人が一夕、兵隊となりたる夢を見、たまたま砲声の発するを聞きて....
「迷信解」より 著者:井上円了
ちにこれを狐狸の所為に帰し、ついに世間に実事として伝えらるるようになる。今一例を
挙ぐれば、「九州のある地方に一人の漁夫、夜中川岸に座して鮎を釣りいたり。その辺り....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
内界一方より起こる原因 第三種は、内外両界相合して起こる原因 まず第一種の例を
挙ぐるに、狐火、鬼火、蜃気楼、その他越後の七不思議とか称するの類にして、物理的ま....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
保護、救助、養育等の目的をもって立てたる教会、教社はなはだ多し。その主なる種類を
挙ぐれば、布教会に関したるものには内国布教会、外国布教会、水上布教会、市中布教会....
「西航日録」より 著者:井上円了
なら頭御用心」と戯れたり。まずタイガーヒル山頂にて、わが目に触るるところの高嶺を
挙ぐれば、 第一、エベレスト(Everest)峰(二万九千二フィートにして世界第....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
という。日本人は四、五人、この市にありて洗濯業に従事すと聞けり。まず当地の奇観を
挙ぐれば、人力車の右に出ずるものなし。車の大きさはわが国の二倍ありて、二人はもち....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
しある間、学問を為し得る青年は一旦緩急ある際一般青年に比し遥かに大なる奉公の実を
挙ぐるため武道教練に精進すべきは当然であり、国防国家の今日、旧時代の残滓とも見る....