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挫く
「挫く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
挫くの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
のたぐいを連想するが、シナでいう侠客はすこし意味が違う。勿論、弱きを助けて強きを
挫くという侠気も含まれているには相違ないが、その以外に刺客とか、忍びの者とか、剣....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
たのでもはや英国そのものを憂うるに足らない、なぜならば今世界において英国の勢力を
挫くに足るものは露国のみであると、こう信じて居るらしい。
右の次第でチベット国....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
を攻めて、出ずれば突くぞ退けば追うぞ、避けたら踏んでぶっ放すぞと、竹刀先をもって
挫くのである。一刀流の一巻書にいわく「気はあたかも大納言のごとく、業はさながら小....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
自分だけは斯う思う。
併し別に争い様もないから、無言の儘で、何とかお浦の疑いを
挫く工夫は有るまいかと、悔しがって居ると、丁度叔父朝夫が這入って来た、叔父は甚く....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
しお」へ特筆大書すべき始末となりしに俊雄もいささか辟易したるが弱きを扶けて強きを
挫くと江戸で逢ったる長兵衛殿を応用しおれはおれだと小春お夏を跳ね飛ばし泣けるなら....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
を云ったって世界の人に不具は有りませんか、夫婦に成ってから亭主が腕を折るとか足を
挫くとか、眼が潰れるとかする度に夫婦別れを致しますかえ、私は出しませんよ」 政「....
「戦争ジャーナリスト論」より 著者:戸坂潤
ーとなってひけらかされるにすぎぬのだから、軍事ジャーナリスト志願者の前途の野心を
挫くには持って来いなのだ。自然科学もこの点多少似ているが、併し自然科学の専門家の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
それは、躍りかかって来る手負獅子であった。後方へか、横へか――避けて、その勢いを
挫く外に方法がなかった。
もし、受けたなら?――それは、刀を折られるか、受けき....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
征服せるも北海のみいまだ降らず、それを従えたら汝に乗らぬはず、それに先だって足を
挫くとは不心得の至りと言った。それが群臣の耳に入ったので、多年兵を動かして人臣辛....
「国際無産婦人デーに際して」より 著者:宮本百合子
湾の殖民地で搾られる大衆の暮しは話のほかだ。 プロレタリア・農民の階級的攻撃を
挫くために、支配階級はありとあらゆる文化機関、印刷物、ラジオを通して戦争熱を煽っ....
「花のたより」より 著者:宮本百合子
持の若者であろう。しかも、それらの勇敢な良心的な若い息子や娘等の努力をも、未だ打
挫くだけ、暗い伝習の力はつよい。岩倉侯の娘が転向した後、自殺した。無限の語られざ....
「姫たちばな」より 著者:室生犀星
された或る気持を感じて、それを挫いて置く必要があると思った。しかし基経にはそれを
挫くだけのちからがあるかは、はなはだ疑わしかった。橘はどこか怒りをまじえた声音に....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
党以上に強大な勢力を有し(以上は或る程度迄事実)全世界に亘って弱きを扶け、強きを
挫く大侠客的の事業を行う理想的の直接行動機関(これは全然欺瞞)と信じまして、コン....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
主力に、腹心の畠山国清を付けて、 「およそは、征伐が目的ではない。ただ邪げを打ち
挫く分にて、たたかいの目標は足るぞ。――あとは高ノ師直よりの執事の令に従って去就....